流動性を確保する

海外口座にまとまったお金を預け入れる場合、流動性の確保が重要な問題となります。つまり、自分がどこにいても海外口座のお金をできる限り短期間かつ低コストで引き出せる方法を確立しておかなければなりません。
 
私は日本、中国、香港にお金を預けていますので、この三国間を短期間かつ低コストで資金を移動させる方法が必要になってきます。いつどこでどのくらいのお金が必要になるかわかりませんので、どこにいてもお金を引き出せる方法を用意しておきたいと思うようになりました。以前にも紹介したことがありますが、比較的簡単かつ低コストな方法をまとめてみました。

①    日本香港

日本から香港への送金は、YJFX!の現受+PRESTIAの外貨送金がリーズナブルな方法で、私もよく使います。必要な日数は3営業日、費用は大体1500〜5000円です。通貨については、米ドルか香港ドルでしか送金したことしかありませんが、香港への送金はどちらかの通貨で行った方が良いと思います。また、今後マイナンバーがどのように影響してくるかについても注視が必要です。マイナンバーが必須となると日本非居住者の方は送金できなくなる可能性もあります。

②    香港日本

HSBCなどのキャッシュカードに付随する銀聯デビットカード機能を利用します。HSBCプレミアだと40000HKD/日が限度額なので、1日に約57万円を引き出せます。アドバンスでは30000HKD、スマートバンテージでは20000HKDのようです。1回につき20HKD(約300円)がかかり、海外発行カードの引き出し額については銀行によって違いがあるという情報もあります。これらの点については追って検証していきたいと思います。別の選択肢として、香港口座のクレジットカードをキャッシングや支払い決済に使うという方法もあります。HSBCプレミアならマスターカードを発行することができますので、残高が100万HKD以上ある方は、プレミアにアップグレードしても良いかもしれません。ただし、この方法も手数料かかりますので、決して低コストな方法とはいえません。しかし、香港口座の資金を海外にいても使用できるという意味では有効な方法と言えるでしょう。まとまった資金であれば、日本香港への送金の逆パターンであるYJFXで現渡も選択肢の一つとなります。

③    中国日本

華夏銀行のキャッシュカードを使えば手数料無料で日本円を引き出すことが可能です。為替レートもYahooファイナンスレートとほぼ同じですので現時点ではこれがベストな方法だと思います。カード1枚につき1万/日、10万/年の制限はありますが、複数枚のキャッシュカードを保有することでこの問題は解決できます。詳細は下記記事をご参照ください。

④    中国香港

中国の人民元を香港に送金することは基本的に不可能だと考えておいた方がよいと思います。もちろん人民元をそのまま香港に持っていくという方法もありますが、原則として持ち出しは2万元が限度額です。そのため、香港に送金するためには、まず人民元を外貨に替えてから送金する必要がありますが、この作業も一筋縄ではいきません。外国人が人民元を両替する際に必要な書類は下記の通りです。HSBC中国の人に教えてもらいました。私も実際にこの方法で米ドルに両替し、香港に送金したことがありますが、揃えるのに結構苦労します。一旦外貨に替えてしまえば、HSBCプレミアであればネットバンキングで一瞬で香港に送金が可能なので便利なのですが。。
 
 【必要書類】
1. 本人有效身份证件 パスポートなど
2. 境内劳动合同  労働契約書
3. 就业许可证 
4. 有交易额的相关用途证明材料 ex 完税证明,工资单
 
2と4は会社の管理部門に依頼して取り寄せましたが、結構手間がかかりました。色々めんどくさかったので、今は下記の方法で中国→日本→香港経由で送金しています。もちろん手間はかかるのですが、それなりに低コストで実現できること、そして何よりも自分の裁量で行える点が気に入っています。

このように、海外口座にお金を預けている人は、そのお金をいつでも引き出せる方法を用意しておいた方が良いと思います。お金は使うためにあるのですから、自分なりにその流動性を確保しておくことが重要だと思っています。

※上記紹介した内容は自分なりに検証した内容ではありますが、時間の経過とともに状況が変化する可能性があります。いずれも自己責任でお願いします。