「深夜特急1 香港・マカオ」に衝き動かされて②

深圳空港のフェリーターミナルを出向し、噴射飛行に揺られること約1時間。無事にマカオに到着しました。

以前、マカオには何回か行ったことがあるのでそれなりに勝手は知っているつもりです。入国手続きを済ませターミナルの外に出ると、まずはゴージャスなお姉さんたちがホテルの看板を持って迎えてくれています。フェリーターミナルにはそれぞれホテル(カジノ)へのシャトルバスが発着しているのですが、その案内をしてくれているというわけです。それにしてもものすごい数です。初めてマカオに来た人はその数に圧倒されていまうのではないでしょうか。明らかに中国系のお姉さんもいれば、かなりエキゾチックなお姉さんもいて気分を盛り上げてくれます。

まず私が狙いを定めたのはウィンマカオホテルです。何カ所かカジノを回ったことがありますが、ウィンホテルが一番高級感があるような気がしています。ウィンマカオのシャトルバスは利用客が多いせいか5分ごと位にシャトルバスがやってきますので今回も待つことなくすぐにバスに乗り込むことができました。

ここでマカオのフェリーターミナルについて簡単に説明します。マカオには2つのフェリーターミナルがあり、一つは外港、もう一つはタイパといいます。私はどちらでも良いと思いますが、どちらかと言えば外港ターミナルがおすすめです。外港ターミナルの方が多くのフェリーやシャトルバスが発着しており、メインターミナルの位置づけです。今回は外港ターミナルを使いました。外港ターミナルからウィンマカオまではバスで5分くらいで主要なカジノへのアクセスもよくおすすめです。

そして、ホテルに到着するやいなや休憩も何もなしにいきなりカジノに向かいます。ここでダラダラしていてはせっかく一本早いフェリーに乗った意味がありません。マカオに滞在できる時間は限られているのです。カジノにはいろいろなゲームがありますが、今回選んだのはルーレット。ひたすらルーレットの一点がけにこだわりました。もともとルーレットの一点がけにロマンを感じており、選んだ数字にボールが転がり落ちる瞬間がたまりません。もちろんそう簡単に当たる訳ではないのですが、ルーレットを回す人によって何かしらの傾向のようなものがあり、それをつかみ取れば大当たりに繋がることもあります。さすがに毎回ピンポイントで特定の数字に落とし込むという高等技術を持ち合わせた職人はいないと思いますが、連チャンで同じ数字が出たり、明らかに特定の数字が多く出たりすることはよくあります。今回の戦略は、その傾向をいち早くつかみ取って、高効率の一点がけで勝負を決めるというものです。

まるでマグロの群れをいち早く発見し、それを一本釣りでつり上げるマグロ漁師の気分そのものです。

フェリーを一本前倒したのが吉と出たのか、凶と出たのか。つづく

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

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