VTI経費率改定のインパクトはどのくらい?

少し前にバンガード社のETF経費率が改定されていました。私の保有するVTIも0.05%→0.04%へ改定されていました。これは金額でどの位のインパクトがあるのでしょうか。

現在私はVTIを1000単位保有しています。5月5日時点だと1単位あたり123.33ドルですので123,330ドル(1390万円相当)保有していることになります。もちろん、VTIもただでサービスを提供しているわけではありませんので、これまで0.05%のサービス料を徴収していました。今回はこの経費が0.04%になりますよ、というわけです。

VTI保有コスト 1000単位の場合

  • 123,330ドル×0.05%=61.66ドル
  • 123,330ドル×0.04%=49.33ドル
  • 61.66ドル-48.93ドル=12.33ドル

つまり、今回の改定で私は年間12.33ドルのコスト削減になりました。

保有単位がもっと大きい人はさらにコストが減ります。あたりまえですが、これが投資信託やETFの経費率が低いものを選びましょう、と言われる所以です。%ではあまりよくわかりませんが、自分の資産額で計算すると具体的でわかりやすいです。上記のコストからわかるように、資産額の少ない人がETFの経費や投資信託の信託報酬にこだわり過ぎるのはあまり合理的ではないことが分かりますね。

では、もう一歩踏み込んでETFを保有するのか、個別株を保有するのか、どちらが得なのかという話をします。

前提として5銘柄または10銘柄でVTIと全く同じ値動きをするポートフォリオを作れたとします。私のほぼ全財産の25万ドルを投資すると仮定します。

VTIの場合

年間118ドル=購入手数料一回分18ドル+保有コスト100ドル(25万×0.04%)

5銘柄秘密のポートフォリオの場合

年間90ドル=購入手数料5回分90ドル+保有コスト0

10銘柄秘密のポートフォリオの場合

年間180ドル=購入手数料5回分180ドル+保有コスト0

この計算結果から、25万ドルの資産があった場合、VTIよりも5銘柄ポートフォリオに投資した方が経済合理的になります。しかし、10銘柄だとVTIの方が62ドル安く済みます。10銘柄ポートフォリオがVTIに勝つためには、VTIより0.025%高いパフォーマンスが必要となるわけです。

※ポートフォリオがVTIと同じリターンである前提

このように、資産額と購入回数がポイントとなります。資産額が少ない場合は、ETFやインデックスファンドに投資をした方がコストメリットが出やすいです。しかし、インデックスを凌駕するポートフォリオをお持ちの方はこの限りではありません。

ちなみに現時点での私の場合は明らかにVTIの方が合理的です。保有コストがVTIの方が低い上にパフォーマンスもVTIの方が高いからです。

VTI→保有コスト49.33ドル(123300ドル×0.04%)

個別→購入コスト90ドル(18ドル×5銘柄)

個人的には2000万円位あれば個別株でポートフォリオを組んでみてもいいと思いますが、リターンはポートフォリオ次第となります。あとはそれぞれ購入回数がどのくらいになるのかによります。

インデックスから個別株投資を考えている方はぜひ具体的に保有コストを計算して、どうするのが合理的か考えてみてはいかがでしょうか。