私は日頃から革靴を磨くようにしています。なぜなら靴を磨くとお金持ちになれると聞いたことがあったからです。
どこのだれから聞いたかは覚えていませんが、ネットで見たか、本で読んだか、そんな感じだったと思います。
お金は増えているとは思いますが、それが靴磨きのおかげかどうかは分かりません。しかし、靴磨きの習慣は私にポジティブな影響を与えていることは確かだと思います。
では靴磨きの何が良いのか。何が人をお金持ちにさせるのでしょうか。
その理由は、靴磨きがお金持ちになるプロセスと通じる部分があるからだと思います。
大げさに言うと靴磨きは、だれでも取り組める芸術活動だと考えます。つまり、靴磨きをする習慣がある人は日々芸術活動に取り組んでいる、日々試行錯誤しながら理想を追い求めているわけです。
私は革製品を磨くことが小さいころから結構好きでした。
もちろん最初から好きだったわけではなく、小さいころ野球をやっていた時にグローブやスパイクを自分で磨くように指導を受けたのがきっかけです。
最初は見様見真似でオイルを塗るだけでしたが、グローブやスパイクを綺麗かつよりよい状態に保つためにはちゃんとしたやり方があることを知りました。
それはある先輩のスパイクやグローブがいつもピカピカに磨かれているのを見た時のことです。練習後は泥まみれだったのに、次の練習の時にはいつも新品のようにきれいで、その美しさに目を奪われてしまうほどでした。
あぁ美しいな。
どうやったらそんなにきれいに磨けるのか。自分でも綺麗に磨けるようになりたいと思い、その先輩にいろいろ教えてもらいました。
まずきちんとブラシなどで泥を落とす、そのあとはこういう布とクリーナーを使って汚れを落とし、それからこのクリームを使って仕上げる。という具合です。
革製品の磨き方の基本ですが、その時はそんな細かい工程や道具が必要なのかと目から鱗でした。実際に先輩の言う通りに磨くと、今までとは見違えるほどに美しく磨けるようになったのです。
社会人になってグローブやスパイクを磨くという行為からは遠ざかってしまいましたが、その代わりにお金持ちになれるらしいから革靴を磨く習慣を身に着けました。それから今に至るまで靴磨きを続けています。
革靴磨きも奥深いものです。
靴磨きに関する書籍も多く出版されており、ネット上でも様々な方法が紹介されています。それを見ながら革の種類に応じて適切な磨き方を覚え、日々試行錯誤を繰り返し、よりきれいに磨けるよう取り組んでいます。
このように、靴磨きはだれでも(子どもでも)取り組める芸術活動です。そして、そのプロセスはもしかしたらお金を増やすことにつながっているのかもしれません。
芸術活動というのは自分の理想を追究し形にすることです。最初はなかなか思うようにいかないかもしれませんが、日々試行錯誤を続けていくうちに徐々に自分の理想に近づけていくことができる。哲学が生まれる。
そして、徐々にその作品が他の人の目を引くほど輝き始める時が来ます。
何かを見て美しいと思う時はあるか。それを自分でも作ってみたいと思えるか。そのために日々取り組めるか。
これは自分のライフプランにも当てはまります。
理想の人生とは何か。こんな人生がいいなと思うことはないか。
それを日々の靴磨きと同じように、試行錯誤しながら努力を惜しまず、丁寧に追い求めていく。
靴磨きのプロセスは成功を手に入れるプロセスと同じではないかと思います。