32歳サラリーマン米国株投資日記

もっと肩の力を抜いて生きよう

どんな髭剃りにも哲学がある

村上春樹の小説やエッセイを読んでいるとたびたび登場するフレーズがある。それはサマセットモームの小説からの引用らしいのだが「どんな髭剃りにも哲学がある」というフレーズだ。

Somerset Maugham once wrote that in each shave lies a philosophy. I couldn't agree more. No matter how mandane some action might appear, keep at it long enough and it becomes a comtemplative, even meditative act.

サマセットモームは「どんな髭剃りにも哲学がある」と書いている。どんなにつまらないことでも、日々続けていれば、そこには何かしらの観照のようなものが生まれるということなのだろう。僕もモーム氏の説に心から賛同したい。

What I Talk About When I Talk About Running: A Memoir (Vintage International)

髭剃りを毎日続けることによって生じるある種の哲学的思索。

そもそも哲学って何だろう?

子どものための哲学対話 (講談社文庫)に書いてある「哲学ごっこ」が参考になるかもしれない。

遊び方

どんな小さなことでもふとフシギに思ったことをそのままにしないで正解不正解を気にせず考えてみる。

毎日髭を剃っていると自分の髭についていろいろなことが分かってくる。

この部位はカミソリをこう当てて剃るときれいに剃れるとか、剃り残しが出やすいこの部位をどのように攻略するかとか、ちょっと眉毛の方に進出してみるか、などいろいろ考える。

シェービングフォームの乗り具合、剃った後の肌の状況、肌触り。髭剃りを通じて得られる情報は実に多い。

なぜ髭を剃るのか。髭は剃らなきゃいけないのに、髪は剃らなくてよいのか。

なぜサラリーマンは髭を剃るのか。そもそもなぜサラリーマンなんかやってるのか。

とあらぬ方向に思索が及んでいく。でもこれで合っているらしい。

考えているうちに考えが違う方向に行ってもオッケーだよ。おもしろい発見ができるかもよ。

子どものための哲学対話 (講談社文庫)

なるほどどんなにつまらないことでも毎日続けていると、何かしら得られることはあるかもしれない。

本書は様々な哲学的テーマについて「ぼく」と「ペネトレ」という猫との対話形式で進められていく。こんな感じだ。

ぼく:ねぇ、ペネトレ、人間って何のために生きているんだろう?たとえばお父さんを見ているとね、毎日毎日仕事をしているけど、仕事ってお金を稼ぐためにするんでしょ?お金を稼ぐのは、お金がないと生きていけないからだよね?でもお父さんを見ていると、そういう生きていくために必要だからやっているはずのことが、生きていくことそのものになっちゃっているような、なんだか変な感じがするんだけど…。

子どものための哲学対話 (講談社文庫)

これに対するペネトレの回答を知りたい人はぜひ本書を読んでもらいたい。

「牛さん、そらないよ、ちょっとだけでいいから教えてよ」という方は、落ち着いて最後まで読んでほしい。

私もそんな哲学的思索をしていたら米国株投資にたどり着いた。株式投資も奥深い。

様々な投資手法があり、投資家の数だけ哲学があるといっても過言ではない。

ある人はグロース株への投資を推奨する、ある人はバリュー株への投資を推奨する。自分の好きな株への集中投資をする猛者もいる。

結局何が正しいかなんてだれも分からない。

所詮人間ごときの限られた経験や知識をもとに考えつくことなんてたかが知れているからだ。

しかし、あることを続けることで他の人が発見できなかった秘密を知ることはある。

そういうサインを感じ取ることができれば、それは他の投資家と差をつけられるチャンスだ。

それはVTI一本に投資していようと、GEに集中投資していようと、どんな投資をしていようと、毎日相場に向き合い続けてさえいれば感じることができるようになる。

髭剃り一つとってみても髭剃りをする人の分だけ哲学があるように、投資だって投資をする人の分だけ哲学がある。

だから、毎日株が上げようが下げようが身体全身で受け止めよう。そのうち何かが分かるようになってくる。

ペネトレ:手段であったはずのことがいつのまにか目的そのものになっちゃうってことこそが、人生の面白みなのさ。

ぼく:人間って結局はなんのために生きているの?

ペネトレ:結局は、……遊ぶためさ。

子どものための哲学対話 (講談社文庫)

子どものための哲学対話 (講談社文庫)