通勤戦士のポテンシャル

今に始まったことではありませんが、東京都心の通勤ラッシュは異常です。実は最近になって東京の通勤ラッシュを体験し始めたのですが、通勤戦士たちのポテンシャルの高さには驚くばかりです。

ふと思うんですよね、毎日のようにこの通勤ラッシュを平然とこなしている人々はただものではないな、と。それだけのフィジカルとメンタルがあったら、余裕で何か偉大なものを生み出せるポテンシャルを秘めていると思うのです。

私はそこまでフィジカルとメンタルに自信がないので、できる限り電車に乗る時間を減らす努力をしてきました。私は10年位サラリーマンをやっていますが、これまで運よく通勤ラッシュを避けることができる職場ばかりでした。

最初に勤めた会社も徒歩か自転車、海外勤務の時もほぼ徒歩、運がいいと車、そして最近転職してから通勤ラッシュを経験するに至ったのです。電車に乗っている時間はたったの10分ですが、それだけで体力と精神力をかなり消耗します。

もっと長い時間を通勤に捧げる人々は、強靭な肉体と精神を持った「通勤戦士たち」と言えるでしょう。私が残念だと思うのは、通勤戦士たちのその鍛えあげられた肉体と精神が効果的に活用されていないのではないかということです。

確かに無類の満員電車好きという人もゼロではないと思います。しかし、多くの人はそれぞれ事情があって仕方なく、いやいや満員電車に押し込まれているのだと推察します。

そこで私はこう思うのです。

満員電車乗っている一人ひとりの消費エネルギーを別のことに使ったら、もっと幸せなことがたくさん起こるのではないだろうか。孫悟空がみんなから元気をもらって元気玉を作るように、毎日の通勤にかけるパワーを寄せ集めて通勤玉?を作ったら信じられないようなものが出来上がると思います。

もちろん、好きで満員電車に乗っている人はそのままでいいと思いますよ。たまにいますからね、ぎゅうぎゅうされるのが好きな人が。私なんか耐えられません。というか、いつも破裂するんじゃないかと思いながら電車に乗っています。

ここで通勤時間をお金に換算してみましょう。

会社勤めであれば時給2000円位はあると思います。もし通勤に毎日片道1時間かけるならば、往復2時間で4000円分を通勤に費やしていることになります。しかも満員電車という劣悪な環境で。月20日働けば20日×4000円で8万円、年間96万円です。

これを30年間、年利5%で複利運用すると約6500万円になります。

つまり、時給2000円の人が毎日通勤に1時間かけると30年後6500万円分損をするかもしれません。身動きが取れない満員電車でそれに匹敵する生産活動ができるならいいですが、そんな人なら今すぐに満員電車から降りてもらって、もっと良質な環境に身を置くべきです。

こう考えると通勤時間を減らしてその時間分だけ会社の席に座っていた方が良さそうです。会社にいたくなかったら、自分の好きなことに使えばいいと思います。満員電車で1時間耐えうるフィジカルとメンタルさえあれば、余裕で自分の好きな副業の一つや二つくらい作れると思います。

自分というリソースを無駄遣いしていませんか?自分の身体と時間を上手に使えば、もっとお金が稼げるかもしれません。そうすればその分早く罠から抜け出せるかもしれない。

通勤に使う時間(=お金)を有効活用したいものです。もちろん、通勤時間の短縮によって生まれた時間を資格試験の勉強に使えとか言いません。

それによって生まれた時間で自分のやりたいことをやるのです。そして、それを日々継続して蓄積していけばいいのです。そうすればそれがいつしか資産になるはずです。

だれもしたくないようなことを毎日二時間できる人であれば、とてつもない成果をたたき出せると確信しています。

別に高尚なことをしようとする必要はなく、趣味の範囲でいいと思います。

趣味の本を読んで、感想文やメモを書いてみるとか。今度走ってみたいマラソンの情報を分かりやすくまとめておくとか。海外旅行に行った場所と行きたい場所を整理しておくとか。

大事なことは継続して蓄積すること。蓄積すればするほどその資産価値は高まっていきます。

このように自分のリソースをできる限り効果的に活用することも資産運用の一つだと思います。身体が資本と言いますよね。いかに自分の体力や気力という資本を効果的に使うか。日々考えておきたいテーマだと思います。

「自分」を仕事にする生き方 (幻冬舎単行本)

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