先日フィリップモリスから配当金が振り込まれました。フィリップモリスは80/20companyと呼ばれています。
今回は配当金が遅れるというトラブルもなく予定日にちゃんと振り込まれていたので安心しました。前回はこちら。
今回の配当の内訳は以下の通りです。
フィリップモリスの配当金には源泉税が（ほとんど）かからないことで知られています。日本居住者であれば配当金に10％の税金がかかります。それが限りなくゼロです。なぜか。
その理由はフィリップモリスが80/20 companyだからです。フィリップモリスのホームページにいろいろ書いてあったので引用します。
What is an “80/20 company”? Is PMI one?
An “80/20 company” is a U.S. company 80% of whose gross income for a specified period is generated from active businesses outside the United States. Because nearly all of its income is earned in active businesses outside the United States, PMI has determined that it qualifies as an 80/20 company for U.S. tax purposes.
簡単に言うと、総収益の80％以上を米国外から得ている会社のことだそうです。そしてフィリップモリスはそれに該当すると書いてあります。
では具体的に税金はどうなるのか、これも完璧な回答がホームページに載っていたので引用します。括弧は私の簡単な和訳です。
As a non-U.S. shareholder of PMI, how does PMI qualifying as an “80/20” company affect me?
PMI has determined that 97% of any dividend it declares in 2018 to a non-U.S. shareholder is exempt from U.S. withholding tax.
「フィリップモリスは米国以外の株主に対して配当金の97％分については源泉税を免除する」
This means that the remaining 3% of the total gross dividend is subject to U.S. withholding tax at the 30% statutory rate, unless the non-U.S. shareholder provides a Form W-8BEN claiming a reduced rate of withholding under an applicable income tax treaty.
「これは残りの3%には源泉税30％が課税されることを意味する。租税条約による減税が適用されない限り」
これは完璧な回答です。アメリカの配当にかかる税金って本来30％なのですが、日本居住者は租税条約で源泉税が10％になります。つまり、フィリップモリスの配当の3%のうちの10％は税金がかかります。
では計算してみましょう。フィリップモリスの配当金は1.07USDでした。
①1.07USD*0.97=1.0379USD （非課税）
②1.07USD*0.03=0.0321USD（課税対象）
→0.0321*0.9=0.02889USD
③1.0379+0.02889=1.06679USD（配当手取）
ということでフィリップモリスの配当には0.03％しか課税されないというのが答えです。
私の疑問はほかに80/20companyってないの？ということですが、これは今後の研究課題とします。少し調べて見ましたが全然見つかりません。何か分かったらまた書きます。
