先日前の会社の人と会う機会がありました。既に引退をされた元上司と会って話をしたのですが、印象に残った点がいくつかあったので書いておこうと思います。
先週末のエッセイで書こうと思っていたトピックの3つ目です。
その上司は昔すごい怖くて私は勝手に「神」と呼んでいたのですが、久々に会ったらとても気さくな神になっていました。
「おぉ、牛よ、転職したらしいな」
「牛は賢いからいろんな会社見て勉強した方がいいよ。前から思ってたんだけど、会社の上の立場だとそういうこと言えないだろ?上司が部下に対して転職しろ、なんて会社あるか?今ならいくらでも言えるけどさ」
「会社を少し早くリタイアして思ったのは、やっぱり会社とは別のフィールドを持っておくべきだな。そっちの方が楽しいし、勉強になる。若いうちに会社を作ってビジネスをしてみるのもいいかもしれない。サラリーマンだけの人生なんかつまらん」
「資産運用はとても大事だ。とりあえず健康でお金があれば人生捨てたもんじゃない。結婚はしてもしなくてもいい。無理にする必要はないな。とにかく最低限の資産運用を勉強してすぐ始めるべきだ」
「お金があればいつでも逃げられる。もし会社で自分を犠牲にしてしまっていると感じるなら、その仕事を続けるべきか真剣に考えた方がいい。お金があれば簡単にやめることができる」
「じゃ、会社辞めます。そういう生き方でいいと思うんだよ。自分が苦しむ必要は全くないし、そんな人生意味ないだろ。いつでもそれができる準備をしておくことが大切なんだ」
まさに神のような言葉が次から次へと出てきました。
なんと私の考え方と似通っていることか。もし私が退職する時に神が君臨していてこの話をされていたらどうだっただろうか。
もっと肩の力を抜いて生きろ、と。
でも私は余計なことはいいませんでした。
「ははぁ、さようでございますね、私も勉強いたします」
でもね、今神が言ったことを一生懸命やろうとしています。
日々抱いていたもやもやが晴れ渡っていくような気持ちになりました。
「牛よ、お前何歳になった?」
「今年で33歳です」
「もうそんな年になったか。しかし33には見えないな、若返ったな」
10年後、また神と会ったとき「あの時言っていたのはこういうことですよね」と自信を持って言えるようにしたい。
「おお、牛よ、また若返ったな」
神様なんでも知っている、神様えらい。