頭では分かっているけど行動が伴わない。投資についてはなおさらです。
投資の理論的な部分も学んでみようかと本書を手に取りました。ランダムウォークと行動ファイナンスの理論について書かれています。

図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
- 作者: 田渕直也
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2005/04/07
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 28回
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内容が分かりやすく書かれており、難しいことが分からない僕でも理解できました。
僕が説明するとわかりにくくなるし、新しい理論作っちゃいそうなので、詳細は本書を読むことをおすすめします。
本書に通底しているメッセージは「先人の知恵や理論をもとに自分の投資戦略を編み出しな」というものです。
投資の成功に必要なものは自分自身の投資哲学である。
なんじゃそりゃ。かっこいいけどそんな抽象的なことで投資のリターンなんか決まるものか。と思う人もいるかもしれません。
しかし、自分なりにあぁでもない、こうでもない、と失敗と成功を繰り返しながらたどり着いた自分の投資哲学こそ最強の戦略になると言っています。
なぜなら、投資行動は個性や性格の強い影響を受けるので、人のやり方が自分に合うとは限らないからです。
だから、とりあえずいろいろ試してみて、これはよさそうだ、いやだめだ、こうしてみよう、ああん。というのを繰り返し、最適化していくのが大事です。
そうすることであなたと僕の投資行動は日々洗練されていくのです。
例えば、インデックス投資を始めてみたはいいものの、自分ならもっとうまくできるのではないかと勘違いして個別株に手を出して痛い目に遭う。
これも大事な経験です。
S&P500が長期的に債券を上回るリターンを上げられるなら、S&P500のレバレッジETF買えばいいじゃんと手を出して速攻激しい下落に見舞われ、泣きながら震えている。
これも大事な経験です。
涙なしに投資哲学は語れません。
もちろん理論は大事ですが、頭で理解していても行動が伴わなければ意味がありません。自分自身のフィルターを通して始めてその真価が問われます。
理論は実践することに意味があり、自分なりに応用することで価値が生まれます。
本書の第7章「投資での成功に必要なもの」は心に響きました。ボヒミアンラプソディ並みです。
ポイントを下記にまとめます。
- 投資は精神的行動であるため、理論を頭で理解していても行動が伴わない。
- 理論を“身に着ける”ためには、自分の頭で考えて現実の経験の中で繰り返し実践するしかない。
- 投資は人の個性や性格の強い影響を受けるため、100人の投資家がいれば100通りのやり方がある。
- 投資で成功を収める鍵は、自分のやり方を確立することだ。
- 投資哲学に正解はない。投資を続ける限りその探求は続く。
いやあ、ロマンティックですね。確かに株式投資を通じて学ぶことはたくさんあります。
なんて自分は愚かで間抜けなのだろうと思います。
そんな正解のない複雑な世界だからこそ、投資は我々の知的探求心を刺激し、魅了してやまないのかもしれません。
ボケ防止には最適です。

図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
- 作者: 田渕直也
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