若者はレバレッジをかけて株式投資せよ

株式投資と言うと、ただでさえギャンブル性が強いのに、さらにレバレッジをかけて取引をするなんて危険極まりない。という人が殺到する。

しかし、経済合理的な投資を志す若者は、レバレッジが有効なツールになる可能性がある。

レバレッジ投資について二冊の本を紹介する。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 (講談社+α文庫)

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 (講談社+α文庫)

  • 作者:橘玲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/07/05
  • メディア: Kindle版
 

この本でも以下のようにレバレッジが推奨されている。

金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、投資にはレバレッジをかけるべきである。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 (講談社+α文庫)

これはどういうことかというと、これから何十年にもわたってお金を稼げる人(20~30代のサラリーマンなど)は、実は隠れ資産を持っている、ということだ。

毎月30万円の給料が貰えると仮定する。

これは、自分自身が毎月30万円もの配当を生み出す資本とも言える。

これが人的資本である。

とてつもない金額の債券を持っているようなものだ。

そこで、自分が引退するまでに稼ぐお金のことも考えて、ポートフォリオ組んだらええがな。

というのが本書で提案されていることだ。

例えば、将来1億円の資産を築く見込みのある人が株式と債券半分ずつのポートフォリオを組もうとしよう。

この場合、5,000万円を株に投資する必要がある。

当然若い時にはそんな大金持っているはずなどない。

だから、この理想の投資割合に少しでも近づけるべく、手元資金にレバレッジを効かせて株に投資せよ、ということだ。

そう考えると、人生の序盤で自分の貯金を株式100%にしてもたかが知れている。

仮に今手元にある貯金300万円を全部株に投資しても5,000万円の目標金額から見れば、10%以下に過ぎないからだ。

もちろん、だからといってレバレッジをかけまくればいいというものでもない。

あまりにレバレッジをかけすぎると、株価急落による一発退場で即死のリスクもあるからだ。

現実的にはハイレバレッジは推奨できないものの、理論的にはそれが合理的である。

以下の書籍も参考になった。

ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる

ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる

 

本書では、株のレバレッジ比率を明確に規定している。

株式200%で始めて、自分の目標ポートフォリオに応じて、年を追うごとに徐々に比率を下げていく投資方針である。

なぜ200%かというと、あまりレバレッジをかけすぎるとその分費用がかかるし、一発退場リスクを避けるためだ。

そこそこのリスクを取って、株に投資する金額と投資期間を増やす。

これがリスクを下げる(または同じリスクでリターンを上げる)ことにつながる。

少し乱暴かもしれないが「将来のお金を今株で運用した方が有利」という趣旨だと理解した。

 

将来投資する予定のお金を今に持ってきて株にする。

そうすると、手元資金だけではできなかった株のエクスポージャーができる。

手元資金だけだと投資する金額と時間が未来に偏りがちだ。投資する多くの金額が、未来に集中してしまう。

だから、それを今に持ってきてならす。

そんなイメージ

だから時間分散ができる。

この部分が肝である。

えぇ、そんなバクチみたいなことできまへん。とか言う人が現れそうだが、同じようなことを既に実践している人は身の回りにたくさんいる。

そう、住宅ローンで家を買った人たちだ。

そう考えればとても身近なスキームである。

住宅ローンで家を買うことも同じことだ。

これも将来もらえるはずのお金を今に持ってきて、家に替えて若いうちから上質な住み心地をエンジョイできる。

株も同じだ。

家がもたらすメリットを若いうちに享受できるのと同じように、株がもたらすメリットを若いうちから享受するわけである。

持ち家と株が違うのは、株はとにかく長い時間保有することで、より多くのリターンを得る可能性が高くなることだ。

だから、生活に支障がでない範囲で、手元にできる限り多く株を持っておくのが勝ち組である。

で、じゃあ日本でどうやってレバレッジかけるの?となるが、これが結構難しい。

鋭意研究中である。

CFDとかSPXLとかがお手軽な候補だが、まぁ一長一短があって何とも言えない。

とりあえずSPXL実験をしているが、実際に将来どうなるかはやってみなければ分からない。

引き続き実験を続けながら、投資方針を最適化を試みているところだ。

ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる

ライフサイクル投資術 お金に困らない人生をおくる