私は英検1級の試験や教材を研究していますが、最近発売された英検1級ライティング大特訓 (アスク出版)は、良い教材だと思ったので紹介します。
植田先生の作品ということで、以下の参考書をお持ちの方も多いと思います。
簡単に言うと、英検1級 面接大特訓のライティングバージョンです。本のタイトルの通りです。
ですから、内容は面接大特訓と重複しているものがかなりあります。
しかし、それでも本書をお勧めする理由がいくつかあります。
おすすめの理由
サンプルエッセイが37個ある
これはライティングの参考書の中で最も多い収録数だと思います。
情報が新しい
2019年12月に発売されたということもあって、情報が新しいです。
例えば、英検1級のトピックについては、2019年第2回(宇宙開発)まで言及があり、サンプルエッセイもそれらに基づいて掲載されていると思われます。
また、エッセイごとに掲載されているワンポイントレクチャーのデータが新しいです。
2018年のデータや、最新のものだと2019年10月のデータを掲載しているものもありました。
もちろん全てが最新というわけではないですが、比較的新しい動向やデータを確認できるのは重宝します。
語彙・表現レベルが高い
サンプルエッセイの語彙レベルが比較的高く、ライティングの語彙項目で得点を上げる工夫が凝らされています。
「英語発信力をUPしよう!」というコーナーでは、トピックテーマ特有の語彙や表現を確認できるようになっています。言い換え表現とかもあってよいです。
ワンポイントレクチャーで知識を増やせる
先ほども書きましたが、各エッセイテーマに背景知識の解説がついています。
これがよいです。
トピックによっては背景知識が全く足りなくて、何を書いたらよいか分からないという方も結構いらっしゃると思います。
ODA?おだ?なんだそれ?という方も安心してください。
そんなときはこのワンポイントレクチャーを読めば、基礎知識を補うことができます。
もちろんそれだけでは足りない部分もあるかもしれません。
しかし、ワンポイントレクチャーを参照すれば、知識の補強をする時にどんなキーワードで調べればよいか分かるので便利です。
トピックの背景知識を増やすというのも英検1級のライティングで求められる対策の一つだと思います。
重要トピック キーアイデアリストで類題の補強ができる
巻末についている重要トピックの賛成・反対のキーアイデアが網羅されています。
こんなトピックもでるかもよ?という類題も掲載されているので、さらに演習を積みたい人におすすめです。
ということで、英検1級のライティング対策としては、英検1級ライティング大特訓 (アスク出版)が今後主流になっていくかもしれません。
いまいちな点も書いておきますね。
- サンプルエッセイが賛成か反対の一つだけ(でももう一方のキーアイデアは書いてある)
- 英検1級 面接大特訓で使われているサンプルとほぼ同じものがある
ライティングの対策本としては以下の本もおすすめです。
- 英文がシンプル
- コンテンツブロックが覚えやすい
- 賛成・反対両方のサンプルエッセイがある
しかし、エッセイのトピックとしては、若干一般的というか、浅いというか、簡単というか、そんな内容に仕上がっている気がします。
前回みたいに宇宙開発とかほぼそのまま出てるのもありますけどね(笑)
実際の英検1級のライティングのお題はちょっとむずいのも出ます。
「日本は米国との関係を再考すべきか?」とか
「人文科学の学位が現代社会では役に立たなくなったか?」とか
Pardon?ですよね。
スピーキングも結構むずいというかSpecificというんですかね、細かいとこ突いてくる問題が増えている気がします。
前回の「たばこは禁止されるべきか?」はシンプルすぎて逆に焦りましたけど。
そういった点を考慮すると、英検1級ライティング大特訓 (アスク出版)は、幅広いトピックが網羅されていてよいです。
今のおすすめ順はこうですかね
ということで、数少ない英検1級対策に新作がリリースされていたので、早速レビューしてみました。
おすすめです。
私もこれを使って勉強して、ライティング満点を取れるようにこつこつ頑張ろうと思います。
注意: kindle版をスマホで見ると小さくて見づらいです。タブレットはいい感じでした。