人間は自閉的知能を持ったサルである仮説

高知能者のコミュニケーショントラブル2: 人間は自閉的知能を持ったサルであるという本を読んだので紹介します。

著者の安間伸さんの本は、税金の本で初めて読んだのですが、とても分かりやすくて目から鱗だったことを覚えています。

今は少し古くなってしまいましたが、それでも勉強になるでしょう。

さらに面白いなと思ったのは、この本です。

この本を読んで知能指数(IQ)が20違うと会話が成り立たない可能性があることを学びました。

私は前々から人と会話がうまくいかないことが多く孤立することがありましたが、これ本を読んでなるほどな、と思いました。

僕が他の人と話が通じないのは、周りの人より知能指数が低かったからだと納得しました。

そうやって何か理由っぽいものがあるとスッとしますね。

その本の続編が出ていたことに最近気が付きました。Kindle Unlimitedで読めます。

本書では自閉的機能がいかに科学技術や芸術の発展に貢献してきたかを説いています。

そして、「人間とは自閉的な知能を持ったサル」ではないかという仮説を立てました。

そもそも人類は自閉的知能が高すぎて群れから追い出されたか、自分から出ていったチンパンジーではないのか?

高知能者のコミュニケーショントラブル2: 人間は自閉的知能を持ったサルである

この本では「自閉的な性質は悪いことではない。むしろ配合具合によっては現代社会においてかなり有利な特徴である」という考え方にもとづいて書かれています。

自閉症や発達障害の説明に多くのページがさかれていますが、私は興味深く読めました。

気になる方はぜひ読んでみてください。

 

ところで、私も少し自閉的な傾向がなくもなくもないような気がしていて、それがサラリーマン生活を困難にしていたのではないかと思ったことがあります。

基本的に集団の中にいるのが苦手で、独りで黙々と何か作業をやっていたいタイプの人間です。

何かハマったものがあると時を忘れて没頭し、それが一定期間頭から離れません。

その衝動を活用して継続できたことは、それなりに自分の貴重な財産となりました。

私にとってサラリーマンを続けることは、その創造性や生産性を阻害している原因かもしれない。。

そう思って、実験的にサラリーマンをしない生活をしているところです。

それで持続可能でありながら、自分の意向に沿った生き方をしてみる。

その方が長期的に見て、良い結果を生むのではないかと思ったのです。

その時に興味があることに短期集中でハマって知識やスキルを習得し、また次の興味へ移って、、を繰り返す。

これが自分にとっての楽しい生き方で、そうなると縛りが多いサラリーマン生活は辛いと感じました。

あぁなんだか時間がもったいないなぁ。。と思ってげんなりしてしまいます。

もしかしたら世の中には、同じような思いをしている人が多いのではないかと感じます。

もしかしたらそれは「自閉的な性質」が原因かもしれませんし、他にも何か原因があるかもしれません。

しかし、逆にそれは多くの人にはない才能をもっている可能性も秘めています。

他人と違う感覚や他の人と世界の見え方や考え方が違うからこそ生き辛いことがあるはずです。それを自覚し、うまく活用すれば、もっと生活が豊かになるでしょう。

本書にも書いてある通り「ちょっと自閉っぽい性格の方が、情報社会において有利」かもしれないのです。

最後に「あとがき」にはこんな予想をしていました。

今から何十年・何百万年後の地球では、我々よりもはるかに自閉的な「ネオ人類」たちがホモサピエンスから分離しているかもしれません。

彼らの知能や科学技術は想像もできないほど発達していると思います。運が悪ければ我々ホモサピエンスは、今のチンパンジーのように絶滅の危機に陥っているかもしれません。

高知能者のコミュニケーショントラブル2: 人間は自閉的知能を持ったサルである

私も同じようなことを考えたことがあります。今はホモサピエンスがこの世界を席巻しているけれども、今後も新たな人類が出現して、ホモサピエンスを一掃することがあるかもしれない、と。

というか既に起こり始めていたりして、、

それと同じようなテーマの小説があり、これも面白かったです。

ジェノサイド 上 (角川文庫)

ジェノサイド 上 (角川文庫)

  • 作者:高野 和明
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: 文庫
 

ということで、もしかしたら私もあなたも自閉的知能を持ったサルなのかもしれません。