筆者は、ケンブリッジ英検を研究しており、日々の研究成果をこのブログを通じて発信しています。今回は、ケンブリッジ英検のライティングについてです。
ケンブリッジ英検のライティングは、難しそうに見えて実は採点は甘いのではないかというお話です。
あくまで個人的な感想です。
そう思った理由は、過去二回受けたケンブリッジ英検は、いずれも二作目が未完(語数が規定の半分ちょっと)であったにもかかかわらず、それなりの評価を得ることができたからです。
Overall Score 177点 CEFR Level:B2判定
- Reading:184点 Grade C (C1)
- Use of English:182点 Grade C (C1)
- Writing:190点 Grade C (C1)
- Listening:157点 測定不能
- Speaking:174点 Level B2
Overall Score 179点 CEFR Level:Not Reported(測定不能)
- Reading:162点 測定不能
- Use of English:173点 測定不能
- Writing:203点 Grade C (C2)
- Listening:187点 Level C1
- Speaking:180点 Level C1
いずれもGrade Cだから偉そうなことは言えませんが、ライティングが一番良かったです。
ライティングが未完でもC2が取れることが分かったのは大きな収穫です。
だから、時間が足りなくなっても最後まで諦めずに書けばC2を取ることができるかもしれません。
ちゃんと完成できてたらもう少しスコアは良かったはずです。逆に下がったら面白いけど。
筆者のライティングの実力は以下の通りです。
参考になるのが英検とIELTSしかありません。
英検は32点中28~30点位は、安定して取れるようになりました。
2019年度第3回:30点
2020年度第1回:28点
2020年度第2回:28点
IELTSはWriting:7.0
この位の実力があれば、ケンブリッジ英検で190~203点位(C1〜ぎりC2)は、取れるということです。
では、どのように対策をすればいいのでしょうか。
これがかなり難しいです。
そもそもケンブリッジ英検のライティングの対策本が少ないからです。
そこで筆者は、ケンブリッジ英検のテキストを入手して分析することにしました。
まずはObjective Proficiencyです。
Writing Folderという見開きで2ページのタスクが全部で10個あり、これでEssay, Review, Set text question, Article, Report, Letterを網羅できます。
いずれも例題とアドバイスが書かれており、模範解答も載っているので参考になります。
また、2Unitに1回位の割合でReading into Writingという練習問題がついており、こちらは、細かいテクニックに焦点を当てたライティング練習問題になっています。
ボリュームはたっぷりで十分楽しめるでしょう。
次はProficiency Masterclassです。
全部でUnitが12があり、各Unitにライティングのタスクがあります。
- Set text:Unit1
- Discursive essay : Unit2, 4, 7, 10
- Review : Unit3
- Letter : Unit5, 9
- Article : Unit6
- Report : Unit8, 11
巻末にWriting Guideという各タスクの注意点やアドバイスが書かれていてとても良いです。
Masterclassは、テキストがとても見やすくて良いですが、欠点は、ライティングの模範解答が載っていないことです。
穴埋め問題や訂正問題の回答は、PDFで入手できますが、肝心のエッセイのところだけStudents' own answersとなってしまっています。
そこが一番大事なのに、、みたいな。
音声や解答はここからダウンロードできます。
Proficiency Expertもメジャな対策本の一つです。

Expert Proficiency Coursebook and Audio CD Pack
- 作者:Roderick, Megan,Nuttall, Carol,Kenny, Nick
- 発売日: 2013/01/10
- メディア: ペーパーバック
Expertはモジュールが10個で構成されていてそれぞれAとBに分かれています。1A、1B、2A、2Bという具合に進んでいくので、全部で20ユニットあると思ってください。
ライティングは、各モジュールにつき2個ずつ(AとB)についているので、20個分のタスクがあります。ボリュームたっぷりです。
詳細はこちら Levels & Samples のScope&Sequenceに書いてあります。ライティングの分量としては本書が一番ページ数を割かれているかもしれません。
また、巻末のExam ReferenceとExpert Writingで、各タスクのストラテジーが書かれていて参考になります。
残念なのは解答がどこにあるのか分からないことです。怪しげなサイトにはありますが、怖くてダウンロードできません。このwithout answerという悪しき週間やめてほしい。
いかがでしたか?
筆者は、テキストを買っただけでまだ着手できていません。これからぼちぼち始めようかなと思って1年が経ちました。
研究はしているけど、スコアが高いとは言っていないので注意してください。何ならスコアが低すぎて測定不能になっています。
しかし、マイナスからのスタートの方が有益な情報を提供できると信じています。
これからやればもっとライティングのスコアはよくなるはず。その過程を皆さまにお伝えすることに意義があるのです。
今後はTask2の課題図書にも取り組みます。
Set texts for C2 Proficiency January 2020 – December 2021:
- Nick Hornby: About a Boy (any edition)
Teachers may choose to prepare candidates for questions on this set text by studying the film directed by Chris Weitz and Paul Weitz (2002) as well as, or instead of, the novel. - Dodie Smith: I Capture the Castle (any edition)
Teachers may choose to prepare candidates for questions on this set text by studying the film directed by Tim Fywell (2000) as well as, or instead of, the novel.
Set texts for C2 Proficiency January 2022 – December 2023:
- Jane Austen: Northanger Abbey (any edition)
Teachers may choose to prepare candidates for questions on this set text by studying the film directed by Jon Jones (2007) as well as, or instead of, the novel. - David Nicholls: Us (any edition)
Teachers may choose to prepare candidates for questions on this set text by studying the BBC television mini-series directed by Geoffrey Sax (2020) as well as, or instead of, the novel.
C2 Proficiency exam format | Cambridge English
今年のケンブリッジ英検を受けられるか分かりませんが、ゆっくりと準備を進めていくつもりです。今後もお楽しみください。