指値オペとは何か

日銀が指定した利回りで無制限に国債を買い取る「指し値オペ(公開市場操作)」を29日に実施すると通知しました。「指値オペ」とは何なのでしょうか。

日銀は28日、指定した利回りで無制限に国債を買い取る「指し値オペ(公開市場操作)」を29日に実施すると通知した。新発10年物国債を対象に0.25%の利回りで原則として応札分をすべて買い取り、金利の上昇(債券価格の下落)を抑制する。

つまり、金利が0.25%以上にならないように日銀がブロックすることのようです。

・利回り指定して国債を無制限購入
・主要国中銀では日銀のみ導入
・国債売買が細る副作用も

長期金利の指標となる新発10年物国債利回りがじわじわ上がっていて3月28日には0.245%付近まで迫っていたようです。

このため、金利が0.25%よりも上がらないように日銀が0.25%で全て買い取ると通知しました。

先月14日に3年7か月ぶりに実施して今回で今年2回目になります。

指値オペによる影響は何でしょうか。

一つは円安、もう一つは、経済の状態が読みにくくなることです。

米国をはじめとする世界各国は利上げをする方向に舵を切っていますが、日本は金利を上げないことを明確にしたことを意味します。これにより円安が一層加速するとみられています。

日銀が長期金利を指値で0.25%にブロックすると、市場は「それ以上は金利が上がらないな」と認識し、金利差の拡大が意識され、金利の安い円を売ってドルを買う、円安圧力が強まるのではないかとの指摘も出ています。

【経済コラム】金利どうなる?日銀「指値オペ」の影響 | NHK | 株価・為替

また、金利は経済の体温計ともいわれており、金利に経済の実態が反映されにくくなることも指摘されています。

本来であればもっと金利が高くなっているはずなのに無理やり金利が抑えられており、金利から経済の状況がわかりにくくなります。

実際は、日銀が指値オペを通知しても、債券の価格はそれ以下にとどまることが多いため、日銀が買い取ることはほとんどないようです。

しかし、物価が上がり、円安が進むと日本の経済はどうなっていくのでしょうか。

債券も奥深そうです。

経済の勉強もちゃんとしていこうと思いました。