日本国債は大丈夫なのか

日銀による国債の保有が5割を超えて過去最大となったようです。

日銀による国債の保有割合が5割を超えて過去最大となった。海外発の金利上昇圧力を受け、長期金利を抑え込むための日銀の国債購入が急増したためだ。中央銀行が発行済みの国債の過半を買い占める異常事態となっている。金利の逆転などゆがみは深まり、市場本来の機能が働きにくい。日銀の政策が歴史的な円安を誘い、それが物価高を呼ぶ矛盾にも直面、緩和長期化の副作用が広がりつつある。

6月には日銀が上限とする0.25%を超える利回りでの取引も発生した。これは日銀が買うと約束しているよりも安い価格で国債が売買されている状態だ。日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)と呼ばれる現在の金利抑制策を早晩維持できなくなると、市場参加者が予想していることを意味する。

このまま0.25%を維持しようと買い続けると、どんどん保有残高が増えていく一方で金利操作をやめると、今度は一気に国債価格の下落(金利上昇)が起こります。素人目からするとどっちにしろ詰みかかっているように見えます。

金利操作やめると詰み確定だから、金利操作やめられないのか。

金利操作をやめると、金利が上がるので変動金利で住宅ローンを組んでいる人にも悪い影響を与えます。

もちろん金利が上がったらさっさと繰り上げ返済をすればよいのですが、その余裕がある家庭がどのくらいあるのか。。

ということを考えていると、日本は結構やばい状況に陥っているのではないかと思いました。

かなり前にこんな本を読みました。

債券ハウスとして名高いクリムゾン・マイヤーズに入社した山城達也は、師と仰ぐ上司・橋爪隆のもと、いくつもの経済危機や旧友との確執に直面しながらもスタートレーダーの道を歩んでいた。
しかし2013 年以降の日銀による異次元緩和とその出口戦略の迷走は国債市場に大きな混乱をもたらし、日本国債は近い将来における金利暴騰・価格暴落が確実視されるようになった。
そして2019年、ついに外国勢の日本売りが始まり、長期金利が上振れしだす。
長期金利が4%を突破することは、国債を大量に保有する全ての都銀・地銀の破綻と、深刻なインフレを伴う日本経済の崩壊を意味していた

まさに今起こっているようなことが描かれています。国債トレードの知識がほとんどなかったのですが、素人でもわかるように書かれていたので勉強になりました。

日経新聞によると、日本の銀行はすでに世界的な金利上昇で外債の含み損がやばくなっているそうです。

海外金利の歴史的な急上昇(債券価格は急低下)で、国内金融機関の運用戦略に誤算が生じている。大手行の外国債券含み損は3月時点で1兆7000億円を超え、売却損も出た。3メガバンクは米トランプ大統領就任をはさみ金利が急騰した2017年3月期に一時傷を負ったが、それと比べても6.5倍の巨額含み損だ。有価証券全体で含み益を確保しているものの、自己資本に影を落とすリスクを抱えている。

ということで、世界的な金利上昇と日本の金利操作コラボが日本を襲っています。

私個人ではどうすることもできないので経済の勉強でもしながら状況を注視していきたいと思います。

やはりこうなるとドル預金とかが無難でよいのかもしれませんね。