The Economistにうまい棒(delicious stick)値上げの記事が載っていた

2022年4月にうまい棒(delicious stick)が値上げされていたことをご存知でしょうか。1979年に発売されてから10円(0.08USD)を維持してきましたが、12円となりました。The Economistがこのことを取り上げていたので紹介します。

Umaibo has delighted Japanese people for decades. The cylindrical puffed-corn treat, whose name means “delicious stick”, comes in 15 flavours, from salami to spicy cod roe. The price makes it all the more appealing: the same ten yen ($0.08) since it hit the market in 1979. So when Yaokin Corporation, the firm which makes Umaibo, put up prices by two yen in January, it made national news. 

元々The EconomistのWorld in briefに紹介されていて、その詳細が上記記事になっています。

内容としてはアメリカやイギリスほどではないけれど、日本にもインフレの波が押し寄せていているよ、賃金が上がらずに物価が上がる悪いインフレだよ、的な内容でした。

内容自体は特に目新しいことはありませんが、Umaibo, delicious stickの名を世界に知らしめたという点で意義がある記事でした。

さて、値上げの記事を頻繁に目にすることもあり、買い物をすると値上げを実感することもありますが、実はそれほど値上げされていないという話もあります。

食品の値上げがメーカーの思うように進んでいない。POS(販売時点情報管理)データで主要16品目の7月時点の店頭価格を調べると、3割にあたる5品目が値上げ表明幅の下限にも届いていなかった。賃上げの鈍さから家計の購買力が上がらず、値上げの受け入れに時間を要している。多くの企業がひしめく食品業界の過当競争も足かせとなっている。

記事によると、売上高シェアが高い商品は強気に値上げできているが、競争が激しい商品はメーカーの狙い通りには価格が上がっていないそうです。

十分理解できることではありますが、その分はどこが吸収しているのでしょうか。

値上げと聞くとネガティブなイメージがありますが、企業がちゃんと利益を得るためには仕方のない一面もあります。無理に価格を抑えようとしてもどんどん会社の収益が悪くなり、リストラや給与減につながる可能性もあります。

ウクライナ危機による原料高や燃料高は続いている。適正に価格転嫁できなければ成長のための商品開発や賃上げの余力が乏しくなる。コスト高が長引けば、生き残りに向けた再編が進む可能性もある。

食品値上げ、メーカー表明幅「未達」3割 過当競争も影: 日本経済新聞

ということで、どこかが無理をすると回り回って結局自分のところに回ってくるんだよな、それが資本主義なんだよな、ということを思い出しました。

まとめると、うまい棒の英語訳はdelicious stickだったんだ、というお話でした。