円安で慌てて外貨投資せざるべからず

2022年は一気に円安が進み、この記事を書いている時点では1ドル=137円台をつけています。円安になってからドルを買っても遅いのではないかと思う人もいると思いますが、やはり資産の一部は外貨で保持すべきです。

日経新聞のこの記事を読みました。

今年に入って円安が進んだ。ひと頃よりは落ち着いてはいるものの、相変わらず130円台半ばで推移しているので、昨年末の115円から比べると15%ぐらい円は下落している。この円安の流れを受けて、にわかに外貨への投資や外貨預金を始めたという人も多いかもしれないが、筆者は為替の動きに煽(あお)られて慌てて外貨投資をすべきではないと考える。

この記事を書いている大江英樹さんは、円安になったからって慌てて外貨投資をすべきではないと言っています。

その理由は、外貨取引はただの投機であり、長期間保有すると利益を得る可能性が高い株のような性質はないからです。したがって、外貨ではなく、外国株のような外貨資産を持つべきだと論じています。

FXをはじめとする外国為替取引というのは単なる「両替」にすぎず、その両替の比率が為替レートであるから、その変動に賭ける行為というのはあくまでも投機だろう。投機というのは基本的にはゼロサムゲームであり、株式のように成長する会社の株をずっと保有し続けていれば、誰もが利益を得ることができるという性質のものではない。

リスクを考えて分散するのは通貨ではなく資産なのだ。株式に関して言えば国内株式のみに投資をするのは明らかにリスクであり、広くグローバルに分散投資をすることが必要だろう。これは90年代以降、上げ下げはあっても基本的には低迷を続けてきた日本の株式市場に比べて、アメリカや中国などの株式市場を見ればその違いは明らかだ。

もちろんこれからもそうかということは何とも言えないし、先のことは誰もわからない。だからこそ広く世界中に分散投資をしておく必要があるのだ。

円安で慌てて外貨投資するべからず: 日本経済新聞

おっしゃっていることはその通りで私もどちらかといえば外貨を持つだけより外国株を持った方がいいと思っていますが、円安で慌てて外貨投資をするのはええじゃないか、と考えています。

その理由は、日本人はポートフォリオが円資産に偏っている場合が多いのと、円がさらに安くなる可能性があると思っているからです。

だから、少しくらいは慌ててこのポートフォリオを修正すべきです。

投資ではリスクを下げるために分散投資が基本とされていますが、多くの日本人は無意識に日本円のみに投資している人が多く、今回のような円安のリスクに対応できていません。

円に全資産を投機していると言う意識が低いです。

確かに普段ドルを使う機会はないからドルを持っていても意味はないと言うのも理解はできますし、高い為替手数料を払ってわざわざ外貨投資するのも本末転倒です。

しかし、2022年の勝ち組は、外国株に投資していた人ではなく、ただ単に米ドルをたくさん持っていた人でした。

外国株に投資をしても良いと思いますが、今年のように下落相場になると投資しなかった方が手元のお金は多かったことになります。

もちろんこれは後から見たらそうなっていただけで、これから先はどうなるかわかりません。しかし、ドルだけ持っておけば最強だった、と言う瞬間がまたいつか訪れるかもしれません。

外貨投資するのももちろんリスクはありますが、全資産を円に全振りする方がリスクが高いと個人的には考えています。

南アランドに全資産かけてます。と言う人がいたらびっくりするように、日本円に全資産賭けてます。と言う人がいたら少しはびっくりしましょう。

2022年の円安時に慌てて米ドルを買っておいて良かったわぁ、、となることも十分ありうるのではないでしょうか。

ということで、私のように資産は全てドル資産にして、インフレと円安に備えましょう。

当たりますように。