静かな退職(Quiet Quitting)のすすめ

みなさまは「静かな退職(Quiet Quitting)という言葉をご存知しょうか。

私のように波風立てずに会社を静かに退職することではありません。

次の意味で使われているようです。

米国で「静かな退職(Quiet quitting)」と呼ばれる考え方が広がっている。実際に仕事を辞めるわけではなく、必要最低限の業務はこなすものの、仕事への熱意が低く会社への帰属意識も薄い会社員を指す。

わいのことやないか。

とっくに静かに退職してたわ!

と思った方も多いのではないでしょうか。

そうです。

最近ではようやく私たちのライフスタイルにいろいろと名前がついて便利になってきました。

この「静かな退職」が米国で広がっているようなのでちょっと調べてみました。

この記事によると、コロナ禍で働き方が変わった21年後半から始まったと言われていますが、私はもっと遥か前からそういう傾向はあったように思います。

「静かな退職」は、ただ単に仕事をサボろうとかやる気がないというわけではなく、仕事に対する考え方の一つです。

ですから、「静かな退職」が一方的にダメではなくて、そういう考え方もあるよね、というスタンスが良いのではないでしょうか。

ハフィントンポストに良い記事があったので引用します。

「多くを求められ締め切りもたくさんある、かなりストレスフルな職場だった。そのような仕事に熱中する人もいたけど、私はそうじゃなかった」

睡眠時間は減り、自分に向いてないと感じる仕事でのストレスで、抜け毛にも苦しんでいた。

そして、吐き気と共に出勤するのが日常となった。仕事はしていたが、息抜きのための時間を確保するため、余分な仕事や昇進を後押しする資格取得の機会も断っていた。

「会社から5年後の自分像について聞かれた時、何も答えられなかった。その時、どうにかしないと...と思いました」とウェストさんは話す。

いやぁ、これはめちゃくちゃよくわかりますね。

私もどうにかしないと、と思っていました。

会社員時代に月曜から金曜は会社に出勤して、土日もパソコンでメール書いたり、仕事のことを考えたり、ゆっくり自分だけの時間を過ごせる時間がありませんでした。

自分のことを評価するのも忙しいし、「将来の自分」についての作文も書かされました。

こんなのおかしくないか。。

同じような悩みや辛さを抱えている人はたくさんいると思います。

全力で仕事をしなければならない雰囲気があるけど、自分は全く本気になれない。これってちょっとおかしいのではないか。

それで悩んで体調を壊してしまうくらいならいっそのこと「静かな退職」をしてみることをお勧めします。

誰にも言わずに自分の中で勝手に「静かに」退職するのです。最近流行っているらしいし、ちょっと私もやってみるか的なノリで良いです。

仕事にフルコミットしたくはないけど、仕事を辞めてしまって収入がなくなるのも困る。その間の選択肢として「静かな退職」はありだと思います。

「私にとってQuiet Quittingは実際の行動というより、考え方の転換。仕事に全てを捧げなければならないという考えを捨てて、要求された分の仕事をする。そして残りは他のことに向けるのです」

「だって実際、『仕事が人生』というのは現実ではないんだから」

「基本的に、Quiet Quittingは実際に辞めてより良い環境に移るまでのファーストステップです」

「Quiet Quittingは少し省エネモードで過ごしながら給料をもらい、自分の価値観を再考し、自分が求めるライフスタイルに最適な仕事を見極める素晴らしい戦略だと思います」

私もそう思います。

今の仕事が辛くて辞めたいと思っている人はまず「静かな退職」を試してみてはいかがでしょうか。