事業所得と雑所得の区分で記帳と帳簿書類の保存以外に重要な2つのこと

確定申告のシーズンになりました。私の本業である文筆業は真っ赤っかの大赤字ですが、果たしてこの仕事が「事業所得」なのか「雑所得」かについてはずっと悩み続けてきました。

しかし昨年国税庁が明確な答えを提示しました。

「事業所得」と「雑所得」の区分は「記帳、帳簿書類の保存」が基準になるということです。ただし、以下のことにも注意が必要です。

  1. 収入が、3年間ほど主な収入の10%未満になっていないか。
  2. 所得が、3年間ほど赤字で、赤字を解消するための取り組みを行なっているか。

今回はこのことについてお話しします。

まずは事業所得と雑所得の判定は、帳簿をちゃんとつけているかが大前提になります。

改正通達の中身は「事業所得」と「雑所得」を区分する基準。「雑所得」とは、給与所得や事業所得などのいずれにも当てはまらない所得で、会社員の副業などによる所得も雑所得になることが多い。事業所得と同様、収入から必要経費を差し引いて所得を計算するが「損失が出た場合も他の所得と相殺できない」(辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士)。

会社員の副業などによる所得が雑所得になるのか、事業所得なのか、従来は基準が曖昧だったが、改正通達では基準として「記帳、帳簿書類の保存」を掲げた。日々の取引などを記帳し、帳簿書類が保存されていれば収入金額に関わらず原則、事業所得とする。一方で記帳や帳簿書類の保存ができていない場合は、収入300万円以下ならすべて雑所得、収入300万円超と比較的多い場合でも原則として雑所得として扱う。2月16日に始まった22年分の確定申告から適用される。

とはいえですね、事業所得の収入が少な過ぎたり、赤字が続いていたりすると事業所得と認められなくなる可能性があるので注意が必要です。

とても大事な部分なので引用します。

事業所得と業務に係る雑所得の区分については、上記の判例に基づき、社会通念で判定する ことが原則ですが、その所得に係る取引を帳簿書類に記録し、かつ、記録した帳簿書類を保存 している場合には、その所得を得る活動について、一般的に、営利性、継続性、企画遂行性を 有し、社会通念での判定において、事業所得に区分される場合が多いと考えられます。

(注)その所得に係る取引を記録した帳簿書類を保存している場合であっても、次のような場合には、事業と認められるかどうかを個別に判断することとなります。

① その所得の収入金額が僅少と認められる場合 例えば、その所得の収入金額が、例年、300 万円以下で主たる収入に対する割合が 10% 未満の場合は、「僅少と認められる場合」に該当すると考えられます。 ※「例年」とは、概ね3年程度の期間をいいます。

② その所得を得る活動に営利性が認められない場合 その所得が例年赤字で、かつ、赤字を解消するための取組を実施していない場合は、 「営利性が認められない場合」に該当すると考えられます ※「赤字を解消するための取組を実施していない」とは、収入を増加させる、あるいは 所得を黒字にするための営業活動等を実施していない場合をいいます。

「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)|国税庁

まとめますと、以下のケースでは雑所得と認定される可能性があります。

  1. 収入が、例年(3年程度)主な収入に対する割合の10%未満
  2. 所得が、例年(3年程度)赤字で、赤字を解消するための取り組みを行なっていない場合

文筆業を事業所得とするためには、複数ある収入のうち給与所得などが突出して高くなることを防ぐ必要があることがわかりました。

また、赤字を解消するための取り組みを日々行う必要があります。

これはちゃんと行なっているので大丈夫です。

ケンブリッジ英検とかIELTSとか英検で、Do you study or work?とかTell me about yourself的なことを聞かれるので、ちゃんとI am a writerとかI am a jornalist(日記書く人)とか答えられるようにルールを守っていきたいと思いました。