GEを保有してちょうど一年が経過した。
GEホルダーにとってこの一年はかなりしんどかった。
配当半減による株価急落。そして、ダウからの除外。
それでもGE株を掴んだ手を離さないどころか、追加投資をしたことを誇りに思う。
そんなGEから新しいニュースが舞い込んできた。
米ゼネラル・エレクトリック(GE)はヘルスケア事業をスピンオフ(分離・独立)し、傘下に置いていた油田サービス会社ベーカー・ヒューズの持ち株を放出する計画だ。ジョン・フラナリー最高経営責任者(CEO)はGEを電力、航空、再生可能エネルギーに的を絞った企業に生まれ変わらせる狙いがある。
このニュースを受けてGEの株価は約7%ほど値を上げている。果たして今回はどうなるだろうか。
しかし、このようなニュースを信じるには私はあまりにも騙されすぎた。
もう騙されない。
でも心は浮ついている。
今回こそは大丈夫ではないか。巨人がついに復活するのではないか。
そんな淡い期待を抱いてしまっている。
しかし、朝起きればそのような淡い期待はあっけなく霧消する。
夜中に急激に上げて、未明に急落、朝起きると、前日比微減。
わかる、手に取るようにわかるぞ。
GEホルダーにしか味わえない特別な「朝餉(あさげ)」だ。
それでも私は一縷の望みを信じてGEを保有し続ける。
人はそれを冒険と呼ぶのかもしれない。しかし、私はただ谷の向こう側の花を見たいだけ。花があることを信じ切っているだけなのだ。
藤蔓にすがつて谷を渡ってゐる人は、ただ向こう側の花を見たいだけなのです。自分が今冒険をしてゐるなんて、そんな卑俗な見栄みたいなものは持ってやしないんです。なんの冒険が自慢になるものですか。ばかばかしい。信じてゐるのです。花のある事を信じて切つてゐるのです。そんな姿を、まあ、仮に冒険と呼んでゐるだけです。
お伽草紙 (新潮文庫) より引用