「はずれ者が進化をつくる」の感想文

はずれ者が進化をつくる --生き物をめぐる個性の秘密 (ちくまプリマー新書)というご本を読みましたので、感想文を配信させていただきます。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。

本書は、生き物の多様性について考えるきっかけを与えてくれる良い本で、生き物の進化がどのように起こるのかが分かりやすく学べます。

そして「はずれ者」が進化を作ってきた例を踏まえ、人間が現代社会を生き残る方法についてヒントを与えてくれます。

どのように「はずれ者」が進化を作ってきたのか。

分かりやすい例を本書から紹介します。

白いガのお話です。

この白いガは、白い木の幹に止まって身を隠すのですが、ごく稀に黒いガが現れます。

白いガの中では、黒いガは「はずれ者」です。

白い木の幹にとまると目立つのですぐ鳥に見つかって食べられてしまいます。

黒いガは思ったことでしょう。

「なんで俺だけこんな目に遭わなきゃなんねぇんだ、、」と。

しかし、黒いガに転機がおとずれます。

なんと工場が近くに作られて、その煙突から出るススで木が黒くなってしまったのです。

するとどうでしょう。

黒くなった木に止まった白いガたちはたちまち鳥たちに食べられてしまい、黒いガだけが生き残りました。

そしてその黒いガのグループができていったのです。

このようにして進化が起こることがあるようです。

このお話を聞いて私はとてもワクワクしました。

もしかしたら私はこの黒いガなのかもしれない、と。

このように、進化とは(たまたま)その環境に適応できたものが生き残ることで起こります。このガのように外部環境のちょっとした変化が進化に大きな影響を与えるということです。

これは私たちの今の生活にも当てはまります。

例えば、私は早期にサラリーパーソン生活から離脱し、平均的な37歳からかけ離れた生活を送っている「はずれ者」です。

気をつけないとすぐに鳥に見つかって食べられてしまう黒いガのような生活を送っています。

しかし、そんな「はずれ者」だからこそ生き残れる環境もあるはずです。

むしろ「はずれ者」だからこそ、生き残ることができた、、という局面が今後来るかもしれません。

工場によって白いガが駆逐されてしまったように、ほんのちょっとの環境の変化で、形勢が逆転する。

要は、他の人との違いが重要だいうことです。

人との違いを大切にしようではありませんか。

では私たちはどうすれば良いのか。

本書はこれについてもヒントを与えてくれます。

一言で言うと、「ナンバー1になれるオンリー1のポジションを探すか作れ」と言うことになります。

ナンバー1になれるニッチを探すには、コツが二つあります。

一つ目は、小さくしぼりこむこと、

二つ目は、フィールドは自分で作ること、です。

はずれ者が進化をつくる --生き物をめぐる個性の秘密 (ちくまプリマー新書)

これはビジネスでもよく言われることですが、生き残るための鉄則のようなものです。

例えば、あなたがTOEIC満点ホルダーだとしましょう。

TOEIC満点はツイッターではゴロゴロいますが、あなたが住んでいる町にはどのくらいいるでしょうか。

もしかしたら一人もいないかもしれません。だとすればTOEIC満点と言う看板を掲げたらTOEICの先生ができるかもしれません。

他にも、ケンブリッジ英検というマイナな試験を受けまくってその情報を継続して配信し続けたら、ケンブリッジ英検によるブログ流入が増えた、、とか。

これで将来ケンブリッジ英検が流行ったら、、

このような自分だけの強みは皆さんもお持ちではないでしょうか。

たとえ大きなフィールドで一番でなくても、フィールドを絞り込めば一番になれるかもしれません。

こういう自分がナンバー1になれそうな場所を探していくのが生き残りの秘訣です。

「好きなこと」、「得意なこと」、そして「人から求められること」、そんなニッチのヒントを探し当ててみましょう。そして、「小さなチャレンジ」を繰り返すのです。

はずれ者が進化をつくる --生き物をめぐる個性の秘密 (ちくまプリマー新書)

私も生き残りをかけて、小さなチャレンジを積み重ねていきたいと思いました。