就職活動

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私は就職活動をまじめにやりませんでした。ただ単に怠慢だったといえば、その通りかもしれませんが、そのときは自分の目の前に複数の選択肢があったということもその理由の一つです。人は選択肢を増やすことを好む傾向にありますが、選択肢が多いと逆に身動きが取れなくなることもあります。

大学院受験、留学、就職活動、どれにしようか思い悩んでいるうちに就職活動におけるゴールデンタイムを逃し、徐々に不安定な状態に陥っていきました。このままではニートになる。しかし、最終的には就職することに決めました。ではなぜ就職活動をすることに決めたのか。そのときに考えたのは、今じゃないとできないもの、あとからでもできるもの、そして何のためにするのか、を明確にすることでした。

大学の専攻は海外と関わりが深く、漠然と海外で仕事をしたい、という気持ちはありました。よく考えれば、大学院進学も留学もお金さえあればいつでも行くことが可能です。また、大学院進学をしたところでそれが結局自己満足にしかならず、その後の就職も困難になることが想定されました。なぜか分かりませんが、日本での就職は新卒でないとどうしても不利になる不思議な傾向がありますね。それであれば、少しでも早く海外にいける会社や仕事を選び、将来のためにお金をため、そのときにまだ大学院や留学したいという気持ちがあればそうしよう、他にやりたいことがあればそれをしよう、という考え方に切り替えていきました。今思い返せば、そのときに経済的独立への思いが芽生えていたのかもしれません。

就職活動を始めたとはいえ、既に募集を締め切っている会社がほとんどでした。それでもとにかく海外にすぐいける会社、部門を選び、面接を受けにいきました。幸運なことにすぐに内定が出たので他の会社は受けず、今の会社に就職することに決めました。

そのときには漠然と抱えていた海外で仕事をしたいという気持ちは今でも代わりありません。むしろ漠然としていたものが少しずつ形になってきたような気もします。海外で生活すると今まで気づかなかった日本の良い部分(悪い部分も)が見えやすくなります。本当に日本のこと、日本人のことをよりよく理解するためには海外で一定期間生活をすることが必要なのかもしれません。

今じゃないとできないもの、あとからでもできるもの、そして何のためにするのか、今それをもう一度思い返しています。