貯金は元本が保証されているから安心だと思っている方が多いと思いますが、見方を変えるとそうでもないことが分かります。
なぜ貯金が安心かというと、値動きがないように見えるからです。
昨日預けた100万円は、今日も100万円。
どんなに株式市場が暴落しても100万円は、100万円だからです。
これが人々に安心感をもたらします。
一方、10,000ドル分のVTIを買ったら、その瞬間から9,980ドルになったり、10,020ドルになったり、朝起きたら9,000ドルになっていたりします。
レバレッジETFなんか473万円が103万円になりました。
だから、この値動きが怖いと言って投資に躊躇するのも理解できます。
しかし、これは物事の一面しか見ていません。
例えば、100万円分の日本円も、毎日ドルベースで計算したら日々増減します。
100万円が10,000ドルの日もあれば、今日は9,980ドルになっているかもしれません。
同様に、明日は10,020ドルになることもあるし、場合によっては8,000ドル位になることもあるでしょう。
こんなケースもあります。
貯金は100万円で金額自体は変わらないけど、それで買えるものが少なくなったり多くなったりする状況です。
例えば、おにぎりが100円で買えていたのにいつの間にか、120円に値上がりしていたとしましょう。
この場合、1万円で買えるおにぎりの数が100個から83個に減ってしまいます。
これは相対的にお金の価値が減ってしまったことになります。
もちろんその逆も起こり得ます。
このように、日本円の貯金でお金が減らない、とか、価値が減らない、というのは一種の幻想に近いということです。
値動きがない部分を見ているから、安全なようにみえるだけです。
貯金の安心感は元本が減らないことが理由ならば、VTIの単位数を見ていれば良いことになります。
1,000単位で購入したVTIは、売買しない限りいつでも1,000単位ですし、買えば単位数は右肩上がりになっていきます。
私は分配金を再投資しているので、1,000単位だったのが1,070単位になりました。
これも右肩上がりで増え続け、減ることはないでしょう。とても安心です。
もちろん、日本円やドルに換算すれば、金額の増減はあります。コロナショックでも激しい値動きがありました。
しかし、それは日本円の貯金も同じことです。
だから、VTIの単位数を増やしていくことを生きがいとする貯VTIは、貯金と同じ感覚で取り組めます。
買えば買うほど、単位や口数が増えていき、それらは引き出さない限り減ることはありません。
しかも、普通預金よりこの方が将来お金持ちになれるらしいと本に書いてありました。
つまり、将来より多くのおにぎりを買えるようになるということです。
貯金のままだとおにぎりが一つも買えない日がきてしまうかもしれません。
将来のおにぎりのために、貯金ではなく、貯VTIをすることに僕は決めたのです。