村上春樹の作品を英語で読んでみようかな、と思っていた矢先にぴったりの本を見つけたので紹介します。
この記事を書いている時点ではまだ発売されていないようですが、本屋には既に売られていました。
村上春樹の英語版ってどうなんだろう、、いきなり洋書を読むのもちょっとハードルが高いしな、、と思っているあなたに最適です。
本書では、以下の10作品の抜粋シーンが英語と日本語で書かれているので、英語が苦手な方でも読みやすくなっています。
10作品は以下の通りです。
日本語
- 風の歌を聴け (講談社文庫)
- 1973年のピンボール (講談社文庫)
- 羊をめぐる冒険 (講談社文庫)
- 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)
- ノルウェイの森 (講談社文庫)
- ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)
- 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
- 1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)
- 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)
- 騎士団長殺し 第1部: 顕れるイデア編(上) (新潮文庫)
英語
- Wind/Pinball: Hear the Wind Sing and Pinball, 1973 (Two Novels) (Vintage International)
- Wind/Pinball: Hear the Wind Sing and Pinball, 1973 (Two Novels) (Vintage International)
- A Wild Sheep Chase: A Novel (Trilogy of the Rat Book 3) (English Edition)
- Hard-Boiled Wonderland and the End of the World (Vintage International) (English Edition)
- Norwegian Wood (Vintage International) (English Edition)
- The Wind-Up Bird Chronicle: A Novel (Vintage International) (English Edition)
- Kafka on the Shore (Vintage International)
- 1Q84 (Vintage International) (English Edition)
- Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage: A novel (Vintage International) (English Edition)
- Killing Commendatore: A novel (English Edition)
それぞれの作品が英語でどんな風に書かれているのかちょっとずつ確認できるのがいいですね。
以下はアマゾンの商品紹介ページからの引用です。
全て網羅されているわけではないですが、英和表現集もついています。
あとは「この日本語、英語ではそう言うミニ和英表現集」が秀逸です。
全て暗記する必要があります。
見かけにだまされないように。現実というのは常にひとつきりです。
Don't let appearances fool you. There's always only one reality.
村上春樹が英語で楽しく読める本 P286
「やれやれ」と僕は言った。
"Just great," I said.
村上春樹が英語で楽しく読める本 P112
どう見ても「君の私生活には首を突っ込まないから、その代わりにこちらの私生活にも首を突っ込まないでくれ」というタイプだ。
He seemed more the I-won't-stick-my-nose-in-your-business-if-you-won't-stick-yours-in-mine type of person.
村上春樹が英語で楽しく読める本 P354
分かる人は分かると思うんですけど、これを読むだけでもかなり楽しめます。
本書はコラムも充実していて、その中の一つ「『やれやれ』をめぐって」が良かったです。
「やれやれ」の翻訳は一つではありません。
文脈やシーンによって微妙に使い分けられているので、その違いを確認するのも面白いです。
ということで、本書はStrong Buyです。
まずは本書で10作品を楽しみ、良さそうな作品の英語版を一つ購入して読んでみます。
読書の秋を楽しみたいと思います。