有事の円売りへ

外国為替市場で円安が進み、1ドル=118円半ばをつけました。これまで戦争や自然災害の「有事」の時には円が買われましたが、今では逆に売られやすくなっているそうです。

日本は世界一の対外純資産国で、市場に不安が広がると膨大な対外資産を日本の投資家が円に避難させるとの思惑から、外為市場では「リスク回避の円買い」が定着していた。2008年9月に発生したリーマン・ショック後の3カ月間で1ドル=106円台から87円台まで円高・ドル安が進んだ。11年3月の東日本大震災後は、1ドル=83円前後から80円割れまで円高が加速した。

ところが今回のロシア有事を受けた円高・ドル安はほぼ生じていない。「日本の経常収支が悪化し、需給面で円が買われにくくなっている」(みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミスト)ためだ。

f:id:wakaiojisan:20220316110818p:plain

円高になりにくい理由として主に以下の2つがあげられています。

  • 輸出で稼いだ外貨→円買いのフロー縮小
  • 円キャリーからドルキャリーへ

円キャリー取引とは、低金利の円を借りて、高金利の通貨や他国のリスク資産に投資して利ざやを稼ぐ取引のことです。

これが有事になると、高金利の通貨や他国のリスク資産を引き上げて、安全資産とされていた円への巻き戻しが起きて円高になっていたというわけです。

しかし、昨今の金融緩和でドルもゼロ金利の仲間入りしていたので、円よりドルキャリー取引が活発になっていたようです。

したがって、今までのような巻き戻しが起こらなかったのが円高にならない理由の一つとされています。

市場関係者の間ではさらに円安を加速する声があります。

SMBC日興証券の野地慎チーフ為替・外債ストラテジストは「原油価格が1バレル110~120ドルという高水準で定着するならば経常収支の悪化が続き、1ドル=125円や130円への到達が現実味を帯びる」と指摘する。

日銀は大規模な金融緩和を続ける姿勢を崩していない。17~18日には金融政策決定会合を開く。欧米が金融政策の正常化に進むなか「日銀が政策修正を行うにしても(円安を止める力には)限界がある」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)。

「有事の円」買いから売りへ 経常赤字、円キャリー低調: 日本経済新聞

ということで時代を先取りした外貨100%投資術が報われるときがきました。

働いている若者たちはこれからも日本円をたっぷり稼げるのだから手持ちの資産は全てドルなどの外貨にしたほうがよいと考えています。

毎月の給料をドル建てで計算すると、リアル感が増しますね。

月収30万円をドル建てにするとこうなります。

  • 2535ドル(1ドル=118.3円)
  • 2727ドル(1ドル=110円)
  • 3000ドル(1ドル=100円)

円安になるとドル建て給料が減って残念な気持ちになりませんか。

そんなこと考えたことなかった?

私は円高になった時ドル建て給料が増えたと喜んでいました。

そして円安になったら保有資産が増えたと喜ぶ。

いいとこしか見ない。幸せに生きる秘訣。

私は全米株と共に生きることを誓ったのでこれからも外貨100%の運用を続けてまいります。

もうちょっとしたら本当に円安の影響が私たちの生活に重くのしかかってくるかもしれません。

コーヒーやワインをこれからも楽しむために外貨比率を上げておきましょう。