先日NHKで日本人のルーツに関するドキュメンタリーを見たのですが、大変に面白い番組だったので紹介します。
今、日本人のルーツに関する常識が覆ろうとしている。カギを握るのは、「古代DNA解析」。数万年前の骨から大量の情報を読み出す驚きの技術だ。浮かび上がってきたのは“最初の日本人”の意外な姿。アフリカから最初に東アジアにやってきた人類との密接なつながり。世界にも類を見ない文化の誕生。そして、今の日本人のDNAを決定づける “謎の集団”との混血の証拠。最先端の科学技術によって、私たち日本人の祖先観が覆る。
私はテレビをほとんど見ないのですが、Xを見てたらこの番組がたまたま流れてきたので、ディーガで予約しているものを遡ってみました。
こう言う時にディーガは大変に便利ですね。
今回の番組によると、古代DNA解析で日本人のルーツをたどったところ、面白い発見がありました。
日本人が東アジアのDNAと異なっているのは、縄文人のDNAを受け継いでいると言う点です。
その縄文人は、タイの山奥で暮らしているマニ族と繋がりがあることがわかってきました。
タイやラオス周辺には2万数千年前から4000年前にかけて「ホアビニアン」と呼ばれる狩猟採集民が広く暮らしており、DNA解析に成功したのはこの「ホアビニアン」の骨でした。
太田教授らは、ホアビニアンのDNAと、世界各地の古代人や現代人など計80集団以上のDNAを比較し、どのくらい似ているかを示す近縁性を調べました。
すると、東南アジアの古代人に混ざって、日本人にとって歴史の教科書でおなじみの「縄文人」が、ホアビニアンとのDNAの近縁性、どのくらい似ているかの指標で4位にランクインしたのです。
そして私たちがタイで会ったマニ族は、このホアビニアンのDNAを現代まで色濃く受け継ぐ人々だと考えられており、ここから現代を生きるマニ族が、“最初の日本人”と親戚と言えるということが分かったのです。
おおおぉぉ、となりますよね。
この縄文人のDNAは今でも私たちに受け継がれているそうですが、皆さんご存じの通り、そのDNAだけではありません。
これまでは縄文人と弥生人の混血による二重構造モデルが提唱されていましたが、それだと説明できない謎の遺伝的特徴が見つかったそうです。
それが古墳時代に大量流入した東アジア人のDNAだそうです。
NHK FRONTIERS より
当時の中国大陸は戦乱の世で、そこから逃げてきた人が日本に大量流入したのではないか、と言う説が唱えられています。
これは有道理ですね。
まとめると、縄文人+弥生時代の渡来人+古墳時代の渡来人が日本人のルーツだと言うことです。
古墳時代の日本は様々な人種がいて、言葉も通じなかったのではないか、とも言われています。予想以上にグローバルな世界だったのかもしれません。
確かにいきなり大きな古墳が次から次へと現れるなんて、社会に何か大きな変化があったと考える方が普通でしょう。
専門家の間では、古墳時代が熱いらしいです。
私はとてもワクワクしました。
実は最近日本語とタミル語の比較研究をしようとしていたところだったので、この日本人のルーツはタイムリーな話題でした。
この日本語のタミル語起源説は、大野晋氏によって提唱された説ですが、かなり批判も多く定説にはなっていません。いまだに日本語のルーツはよくわかっていないのです。
ただしこの本はとてもよくまとめられているようなので、じっくりと紐解いてみたいと思います。
今回の日本人のルーツを考えてみると、これは、もしかしたら、あるんじゃないか、、と思いましたね。
タミル語だけが起源ではないにせよ、東アジアの様々な言語の影響があるのは間違いなさそうです。
この本はまだ全然読めていないのでこれからじっくり読んでいくつもりです。
と言うことで、日本人のルーツや日本語のルーツをたどる旅はとてもワクワクして好きですね。
これからも本などを読んで研究を続けていこうと思いました。