ようやく総資産が50万ドルに到達した

昨今の米国株高のおかげで私のドルベース資産がようやく50万ドルに到達したのでメモを残しておきます。

今のうちに書いておかないと、しばらく50万ドルから遠ざかってしまうかもしれませんからね。

ドルベースでの総資産については特にメモをしてきませんでしたが、コロナバブル時に40万ドルに到達していたようです。

円高株高の時

直近で40万ドルを再び超えた時

50万ドルは初です。

50万ドルという金額は米国では大したことないとは思いますが、日本円だと7,350万円くらいになるので、日本でひっそりと生きていくには十分な金額ではないかと拝察いたします。

お金の心配をせず、自分の好きな仕事で社会貢献をすることも可能ではないでしょうか。

さて、私は50万ドルという金額に思い入れがありました。

なぜなら、私の好きなドラマと小説に50万ドルが出てきてずっとそれに憧れていたからです。

まずはドラマの「Suits」です。

弁護士事務所のシニアパートナーになるためには、50万ドルを出資しなければなりません。

私もハーヴィーのように常に50万ドルの小切手に胸ポケットに忍ばせ、ジェシカにピッと出す、というのをやろうと思えばできます。

「ふふふ、いつから持ってたの」

「シニアパートナーを狙っていたときからさ」

全財産なくなるけどね。

次は海外駐在時代に読んでいた小説「マネーロンダリング (幻冬舎文庫)」です。

この小説の主人公工藤秋生の総資産も50万ドルでした。

工藤秋生は、50万ドルの資金を株式投資で運用して100万ドル近くまで増やしていましたが、市場の急落で損失確定。なんとか資産50万ドルは確保したという設定です。

暗号化されたエクセルのファイルを開き、淹れたばかりの苦いコーヒーを飲みながら、チャンの事務所から持ち帰ったステイトメントの数字を打ち込んでいく。香港上海銀行に一五万ドル、シティバンク香港に五万ドル、オフショアの銀行に二〇万ドルの定期預金、アメリカのオンライン証券会社に一〇万ドルの米国債とMMF。秋生の総資産は五〇万ドル、日本円にして約六〇〇〇万円で、何もポジションを持っていない以上、増えも減りもしない。五分もたたないうちにすべての作業は終わった。

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)

こうして、たった一日で二〇〇〇万円以上を吹き飛ばし、秋生の資産はふたたび五〇万ドルに戻った。生きるには少なすぎ、死ぬには多すぎる中途半端な金。あの時全てを失えば新しい人生をスタートできたのか、とも考えることがあるが、もとよりそんな度胸はない。そうかといって、もういちどマーケットに挑み、ポジションを取る勇気もない。仕事を探す気にもなれなければ、やるべきこともない。スケジュールはいつまでたっても空白のままだ。

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)

20年以上前の小説なので今と物価がだいぶ違いますが、この小説を読んだ10年前の自分は、50万ドルでも十分だろ、いいなぁ、と思いながら、吾輩もいつかは、、、と夢見たものでした。

秋生のようにMMFや米国債で運用するのも悪くありませんが、私はVTIとS&P500のインデックスファンドで運用を続けていくつもりです。

リアル版ならこうなるでしょう。

香港上海銀行と日本のオンライン証券会社に二十五万ドルずつの米国株インデックスファンドとわずかな日本円。牛の総資産は五〇万ドル、日本円にして約七三〇〇万円で、インデックスファンドを持っている以上、増減はわずかだ。五分もたたないうちにすべての作業は終わった。

牛はベッドに横になると、染みだらけの天井を見上げた。もう何もやることがない。

これが正解なのだと思います。

50万ドルは通過点です。

マネーロンダリングによると「当分働かなくても生きていけるが、一生、遊んで暮らせるわけではない金額」ということなので、引き続き精進していきたいと思います。