「60歳から毎月20万円入る術 (角川新書)」を読みました。簡潔に言えば、不動産投資でキャッシュを得ようね、という話なのですが、私にはなぜ不動産じゃないとダメなのかがよくわかりません。
私がいま構築している仕組みは「35歳から毎月20万円入る術」です。そんなことできるわけ無いだろうと吼える人がいそうですが、次の方法で理論上簡単に実現できます。
- 35歳までに5000万円作る
- 高配当英国ADRに投資する
- 香港に住む(タックスヘイブン)
具体的に銘柄を紹介しましょう。
- HSBC 5.87%
- Royal Dutch Shell 6.6%
- Vodaphone 5.63%
- British American Tobacco 4.08%
- Glaxo Smithkline 4.65%
- 平均利回り5.37%
確かに不動産もうまくいけば、安定したキャッシュフローを生み出すのかもしれませんが、私は高配当銘柄でも良いのではないかと考えています。いや、むしろ高配当銘柄の方が良いと思います。
なぜなら5〜10銘柄に分散することで、低コスト、低リスク、高流動性を保ちながら、月20万を手に入れることができるからです。
香港に住む理由は、日本の非居住者になることで、キャピタルゲインもインカムゲインも非課税になるからです。もちろん同じようなタックスヘイブンの国でも構いません。これで英国ADRの分配金も非課税で受け取ることができます。
上記利回りが今後も確保できるかは分かりませんが、その不確実性は不動産投資も同じです。
上述の方法で年間268万円、月22万円相当を受け取ることができます。
不動産投資のメリットは、サラリーマンならレバレッジを効かせやすいということだと思います。しかし、レバレッジは諸刃の剣でリスクも増大します。
また、不動産は分散によるリスクヘッジがしにくい、流動性が低い、保有コスト(修繕積立金、固定資産税、ローン)がかかることを考慮すると株に比べてメリットがないように思えてしまいます。
だから、パソコン一つあれば完結できる高配当銘柄への投資の方がメリットがあると考えます。株なら購入した瞬間に分配金を獲得できる権利を有します。不動産は必ずしもそうではありません。
また、必要に応じて部分的にすぐ売却できるので流動性がとても高いです。一週間もあれば現金化できるでしょう。しかし、不動産はそういうわけにはいきません。
さらに株は購入コストが多少かかりますが、保有コストはゼロです。一方、不動産はいろいろなコストがかかります。
このように安定したキャッシュフローを手に入れる方法は不動産だけではなく、株でも十分に可能です。むしろ、株の方がいいくらいです。
ですから、不動産投資をする際にはちゃんと比較評価した上で本当にメリットがあるかどうか確かめる必要があります。
その確認をせず、不動産投資は儲かると思ってなんとなく始めてもカモとなるだけです。なぜ不動産投資推しがここまで広まっているかというと、あなたが儲かるためではなく、その発信元が儲かるためかもしれないのですから。