お金から自由になったら何をしたいか

ウェルスナビCEOの柴山和久氏の著書「元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法」を読みました。

本書の投資に関するメッセージは「長期・積立・分散」による資産運用のスタンダードを守って堅実に資産を増やしましょうというものです。

柴山さんのすごいところは以下の明確な目標を掲げ、自分でプログラミングを学びながら「ウェルスナビ」のプロトタイプを作り上げてしまったことです。

「日本の個人投資家向けに、オンラインのウェルスマネジメント(資産運用)サービスをつくる。2020年の東京オリンピックまでに預かり資産を1兆円にし、誰でも富裕層向けの資産運用を利用できるよう民主化する」

そして、ベンターキャピタルから6兆円を調達し、事業を成長させていきました。

これだけ見ると、とても能力の高い人で順風満帆の人生を歩んできたのかと思われますが、そうでもなかったようです。

私がこの本の中で最も印象に残っているのは最終章の「お金から自由になったら何をしたいか」

財務省やマッキンゼーで働いていた時は数千億から数兆円のお金を運用しながらもお金がない時は貯金8万円まで減ったこともあったそうです。

一方、マッキンゼー時代はファーストクラスの出張が当たり前という世界。

このお金があったりなかったりしたことがお金の存在意義について真剣に向き合うきっかけになったと言っています。

そこで得られた結論は、お金は自由を得る手段だということ。

「願いをかなえる」だけでなく、「望まないことをしない」ためにも、やはりお金が必要です。つまりお金とは、自由を得る手段だといえます。

ただ、お金に執着すると自由を失うこともあります。本当はやりたい仕事があるのに、高収入だからとやりたくない仕事を続けているときは、お金に執着して仕事を選ぶ自由を失っています。お金を得ることが自己目的化すると、かえって不自由になってしまうのです。

元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法

 

私がサラリーマンを辞めようと思ったのも健康と自由が失われていると感じたからです。

確かに給料は悪くないし、社会的な信用も高かったのは言うまでもありません。多くの人はもったいない、と感じることでしょう。

しかし、もし続けていたらまさにお金に執着して自由を失うところでした。健康も失っていたかもしれません。

そっちの方がもったいないと僕は思ったのです。

会社に侵食される日々から離れたい。

あぁ明日も仕事やだな。

あぁ会社なくならないかな。

ここは地獄か。

そんな日々とはおさらばです。ばいばい。

一回ゆっくり休んで、今までやってみたかったことをいろいろ試してみるつもりです。

長い人生なのだから少しくらいこういう時間があったっていい。むしろその方が自分のためになるのではないか。

本書の中でも「働かなくても最低2年間やっていける余裕をもつ」ことが大事だと言っています。

まぁ10年はいけるわな。

それでしばらくやらない自由を手に入れることができる。いろいろ実験できる。

お金を貯めておくことは大切です。

いつ何時、自由が欲しくなるか分からないからです。

自由が欲しくなったら、適当なタイミングで一休みです。

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

毎朝気持ちよく目を覚ませるだけで僕は充分幸せです。

元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法

元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法