ちょっと前に退職代行というのがニュースになったことがありました。これには賛否両論あるようですが、僕はどちらかといえば賛成です。
なぜなら、会社を辞める前の作業がめんどくさかったからです。思ったよりも膨大なパワーを費やす必要があったので大変でした。
それをしなくて済むならお金を払う価値はあるかもしれないと感じたのです。
例えば、いろんな人に何回も面談して、その度に説明(スピーチ)をしなければならないのは苦痛以外の何物でもありません。
直属の上司、その上の上司、その上の上司、産業医挟んでからの直属の上司。
どんだけスピーチさせんねん。
これやらずに済むならお金を払ってもいいかもしれないと思いました。
ファーストパスあったら買ってまうわ。
ファーストパス=退職代行。
これが退職代行をサポートする理由です。
というか、もっとシンプルに会社を辞める仕組みを確立できないのでしょうか。
例えばオンラインで退職希望日を入力して、任意の理由や要望を添えて送信。
何もなければこのまま希望日に退社。要望に応えられるケースは別途面談、とか。
まぁ振り返ってみればスピーチの連続も悪いことばかりではなかったですかね。
例えば、面談を通じて僕のスピーチは洗練されていきました。
こういう反論を予想してここはうまく切り抜けられたけど、こう返されると弱いな。
次はこうしよう。とか。
ちょっとここで泣かせるくだりを入れてみよう。
あのエピソードをここで挿入だ、とか。
毎回面談後に反省して、改善を重ねていきました。
会社で一番成長を感じたひと時でしたね。
その成果もあって、産業医の先生との面談では、僕のスピーチを聞いて先生は二分位黙ってしまい、不思議な時間を過ごすことになりました。
「先生、僕はここで働く意義を見失いました。」
「うーん、そうだよねぇ、でもやはり生きていくためにはお金が必要だからねぇ。うまくねぇ、折り合いをつけながらだねぇ、できる範囲で仕事をしていくしかないんだよねぇ、うーん、そうだよねぇ」
「先生、でも今の仕事を続けていても体調を崩すし、ハッピーではありません。確かにお金は生きていく上で必要ですが、生きていくための当面のお金は用意できています。この状況下では今の仕事を続ける意義を見出すことができません。自分の身体を壊すのが仕事の意義ですか?違いますよね。それよりも自分がやってみたいことに挑戦しながら、自分のできる範囲で、自分のペースで仕事をした方がずっと健康的でやりがいもあって、自分にとっては幸せだと思ったのです」
「。。。。。。。。。。。。。。。。」
無言の時がしばらく流れ、最後にこう言ってくれました。
「うん、君ならきっと大丈夫だ」
退職代行に頼らずに自分でちゃんと上司や同僚に説明して円満に退職するのが理想です。実際に私もそうしました。
しかし、日本の大企業的ないろいろな手続きが個人の負担になることは否めません。もしかしたら会社によってはもっと負担が大きくなることもあるのかもしれません。
これが退職代行をビジネスたらしめるポイントです。
もっと気楽にいろんな会社を試せたら楽しいのにね。
会社でサラリーマンとして働くことは苦手でしたが、そこにいる人たちは決して悪い人たちばかりではありませんでした。
一緒にいて楽しい人と別の仕事ができたらな、なんて思うこともありました。
近い将来そんなフレキシブルな働き方ができるようになることを望みます。