マラソンでサブスリーしてみたい

僕は走るのが好きで7年前くらいから走る習慣を身に付けました。

先日の記事でも書きましたが、無職になってから月間300㎞を走ることを目標にしています。1月は320km走ったので目標達成です。

7年間も走っておきながら、月間300㎞を超えたのは片手で数えられるほどだと思います。

なぜ月間300㎞なのかというと、マラソンを3時間以内、いわゆるサブスリーで走るためには月300㎞くらいは走る必要があるとよく言われるからです。

ほんまかいな?暇だしちょっとやってみるか。

言い訳になってしまいますが、サラリーマンの頃は出張がとても多かったので走行距離を積み上げるのが難しいことがありました。

もちろん、忙しいサラリーパーソンの方でも出張にはランニングシューズを持って行って、毎朝必ず走るという人もいるでしょう。でも僕はそれができませんでした。

適度な運動は、精神的にも肉体的にもメリットがあると言います。月300kmは適度ではないですがね。

仕事を辞めてからほぼ毎日走っていますが、体重はじわじわ減ってきているし、気分もいいし、夜もよく眠れるようにもなりました。

これは走ることより、会社に行かない恩恵によるのかもしれませんね。

走っている最中に面白いブログネタを思いつくこともあれば、聞き取れないはずのウォールストリートジャーナルが聞きとれた気にもなる。

この時間を日々確保することは悪くない、むしろよい。そう思うようになりました。

毎日同じ場所でただ椅子に座るだけの日々を過ごすくらいなら、走っていた方がはるかにクリエイティブな気がします。

一種の投資みたいなものです。一石四鳥くらいの価値があります。

 

ところで今でもランニングが流行っているようですが、なぜ人々はそんなにランニングに熱中するのでしょうか?

僕が好きな仮説の一つは、人はそもそも走るのが得意だという説です。

長距離移動できることが環境に適応的だった。要は、人は時間をかけてどんどん長距離移動が得意な身体に進化したということです。(長距離移動ができる種が生き残った)

だから、現代人も走るのが得意なのかもしれません。やらないだけで。

走ると気分がよくなったりするのは、そっちの方が身体にとって自然だからと考えることもできます。

個人差はありますが、誰だって練習すれば速くなるし、60歳でも自己ベスト更新したなんて人もいます。

人間だって動物の一種です。他の動物と同じように草原や山の中を生き延びてきました。その過程で二足歩行による長距離移動を可能にして世界中に広がっていったのです。

走るとストレス解消になる、健康になる、脳が活性化する、ブログが面白くなる。

なぜなら我々は長い時間をかけてそうなるように最適化された種族だから。

ある意味スーパーエリートなのです。

進化は長い時間をかけてゆっくり進んでいくものです。たった数百年ではそう大きな変化は起こらないでしょう。いや、数千年たっても変わらないかもしれません。

だったら身体のスペックは野山を駆けていたご先祖様と大差ないはずです。

もしそうなら走ることに熱中するのも頷けます。

アスファルトで囲まれた世界にいるよりは、山の中にいることの方が自然なのかもしれません。

あぁだからみんなキャンプとかアウトドアが好きなのか。

ここで日経新聞の吉田誠一さんのランニング記事を紹介します。記事はいつもユーモアに富んでいて、鋭い洞察が光るすばらしい内容です。

有料会員限定記事なので、以下に引用します。

なぜ自分を過酷な世界に浸らせたいのだろう。これはすべてのランナーが自分に投げかける根源的な問いだ。私は最近、自分は走るものとしてプログラミングされて生まれてきたのだろうと考え始めている。あらゆる生物がそれぞれ特異な成り立ちに設計されているように、人は走るように設計されているのではないか。

いつもの話になるが、人はかつて獲物を手にするために走ること、肉体を酷使することによってしか生き残れなかった。だから、人はそういうものとして設計されたのではないか。

しかし、狩猟時代をとうに終えたいま、人は走る実効的な目的を失っている。にもかかわらず、人には太古に設計されたプログラムが残ってしまっている。だから、ややこしいのだ。

走らなければならないわけではないのに、走らせようとするものが体に残っている。その装置が体の奥深いところで眠っているか、比較的浅いところに位置しているかによって、ランナーと化すかどうかが分かれるのかもしれない。

(ランナーのホンネ)「なぜ走る」という難問 「過酷」への渇望消えず :日本経済新聞

 

もし自分がよく理由は分からないけど熱中しているものがあったり、続けていることがあるならば、そういう設計になっているからかもしれません。

それに対抗するのは難しいと思います。人に迷惑をかけないのであれば、その内なる声に従って、淡々とそれを続けていけばいいと思います。

だれにも理解されないかもしれませんが、その本能が今でもあなたの中に残されているのは、きっと存在意義があるからです。

そうでなければこの長い人類の歴史の中で淘汰されてしまうはずでしょう。

その衝動には意味がある。

それを大切にしましょう。何か役に立つときがくるかもしれません。

僕は今日も走ります。

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