高校2年生までに英検2級取得を目標にするとよいと思う理由

来年度から大学入試改革ということで、英語は外部試験が利用できるようになりました。これが結構複雑で仕組みを理解するのも一苦労です。

この記事の趣旨は、高校1~2年生のうちに英検二級を取得すると、大学入試の英語をかなり優位に進められるよ、というものです。

しかし、その前に今回の改革に伴う仕組みの変更について触れておきます。

これが結構複雑でこの仕組みを理解するのも骨が折れるからです。

英検の実施概要はこちら。定期的にチェック必要です。今後の変更や新情報があるでしょう。

私の理解した範囲で簡単にまとめると以下の通りです。

  • センター試験が大学入学共通テスト(以下共通テスト)に代わる
  • 英語は共通テストによる2技能(R&L)試験に加え、英検などの外部試験(二回)の結果を「大学入試英語成績提供システム」に使える(以下、成績提供システム)
  • 外部試験は英検がメインとなる(と思う)
  • 英検はCBTまたはS-CBT(障害のある方は2days S-interview)が「成績提供システム」に使える
  • 従来の英検は、入試優遇や私立の試験で使えるケースはあるが、来年度の詳細は不明。
  • S-CBTの第一回を受験するためには2019年9月18日~10月7日に予約申込が必須(これ重要)

前回記事にもしたのでご参考まで学校や保護者の方がちゃんと英検の状況を見張って適切な指示を子供たちにできないと、それで貴重なチャンスが失われてしまうことになります。

情弱は淘汰される、、という悲しい一例です。

反対!とか言うのもいいけど、まずエントリーしちゃうのがいいでしょう。

 

このS-CBT試験の申込をしなかったら、チャンスがゼロということではありません。

普通のCBT試験を受けることができます。これも「成績提供システム」に使えます。

ではこの両者の違いは何か。

  • 席が確保できるかできないか。CBTは先着順
  • S-CBTのRWLは紙の試験(PBT)だが、CBTは全部コンピューター

特に一つ目の席が確保できるかできないかが大事です。

おそらく今回の仕組みだと、S-CBTの予約申込ができない(またはしない)生徒が多くいて、彼らが来年CBTに殺到する可能性があります。

この場合、人気マラソンのようなクリック合戦になり、出遅れた学生は席すら確保できない、または遠征を強いられるという悲劇に見舞われるかもしれません。

試験を受ける機会すら確保できない、というのが最悪です。

だから、S-CBTの予約申込を行い、まずは席を確保してしまうことが重要です。

予約申込の後に本申込を行い、席を確保することができます。

予約申込と本申込
2つのステップで申込者全員の受験を可能に
  • 検定回ごとに予約申込と本申込を実施
  • 予約申込された受験者の皆さまの試験会場は必ず確保
  • 本申込時に、受験日時・受験会場を選択

2020年度「大学入試英語成績提供システム」利用型 英検®の実施概要|公益財団法人 日本英語検定協会

ここまでが来年大学受験を迎える高校二年生が今しておくべき準備です。

 

で、次は英検二級を目標に英検の学習を進めましょうという話です。

もちろん今取得しても「成績提供システム」には使えません。

このシステムを使うには来年度に受ける二回の試験で成績を提出しなければならないからです。

でも「成績提供システム」じゃなかったら使えます。私大の出願資格とか得点換算に使えるところが結構あります。

例えば、立教大学とかそうです。全部外部試験にしちゃうらしい。外部試験は大学入試から遡って2年間のものが有効らしいです。

英語外部試験のスコアを得点化し、本学で受験する他の2科目の得点と合計した3科目の総点で合否を判定します。本学独自の英語試験は実施しません。

一般選抜で民間の英語資格・検定試験を全面的に導入2021年度入試より一般選抜を改革 | 立教大学

他もありますが、未確定も多く、ここは引き続き研究します。

だから高校二年生が二級を目指す意義は、「成績提供システム」の下準備もありますが、私立の出願要件や得点換算に使えることにもあります。

しかし、私がまだ把握できていないのは、英検の成績がどのように得点換算されるかです。私立に関して言えば、結構バラバラです。

例えば、二級なら一律何点とかになるのか。それとも英検のCSEスコアという得点に応じて換算されるのか。または英語の試験免除になるとか。

これによって少し戦術が変わってきますが、理想はこうです。

  • 第一回で二級を取得→大学によってはこれで十分
  • 第二回で準一級を取得→これができたら無敵
  • もし得点換算なら実力に応じて第一回から準一級でもよい。
  • 「成績提供システム」にこだわならければたくさん受けて点数を上げておくのが有利

今回の改革のメリットは以下の2つです。

  • 英語の入試を前倒しで終わらせることも可能
  • 私大出願の選択肢が増える

これにより高校三年時には英語の学習負荷を減らし、他科目の学習にリソースを割くことができます。

もちろん、私大や国立の一般試験では独自の試験問題が出題されるので、英検だけで対応できない部分もあるかもしれません。

しかし、高校2年生のうちに英検2級を取得し、高校3年生で準1級を見据えた学習ができれば、その時点で英語はほぼ無双状態です。

だから、早めに英検対策をすることは意義があると考えています。

 

早めに英検の勉強をして英語の力を高めておくというのは前々からあった話ですが、英語の外部試験が大学入試に幅広く使えるようになってきたことが最近の変化です。

これが早期に英検学習に取り組む、大きなモチベーションになるはずです。

ですから、来年英検を大学入試に活用したいと思う高校二年生は、すぐに英検の勉強を始めることをお勧めします。

学校の試験勉強より、英検の勉強の方がいいんじゃないかとすら思います。

実力を上げて、定期テストも実力で好成績が理想ね。

チャンスがあれば、受けられる英検(PBT&CBT)をどんどん受けましょう。

いきなり本番に臨むより、経験を積んでいた方が有利であることは言うまでもありませんね。ラッキーで受かったらそれが私大の出願に使えるかもしれません。

「高校二年生までに英検2級を取得、来年度の英検S-CBTで準1級(2級)を取得する」

これが今の高校二年生の理想的な目標だと考えています。

※個人の解釈です。正確な情報はご自身で調べることをお勧めします。