共通テストの英語はTOEICとも少し違う

記念すべき第一回共通テストの英語を解いてみたので、その感想文をレポートします。

共通テストの英語は、センター試験と問題が大きく変わりました。

私は共通テストに備えてセンター試験の過去問を解きまくっていたことがあります。

変更点は主に以下の通りです。

  • リーディング:200点→100点
  • リスニング:50点→100点
  • 発音、アクセント、文法、語句整序問題がなくなった

特に発音、文法、語句整序などの問題がなくなったのは大きな変化です。

私は文法問題なども大切だと思いますが、英語を正確に読むことに主眼を置くならば、あまり意味のある問題であるとは考えていません。

読めたらええがな。というスタンスです。

一方、正しい文法を運用できるかを見るならば、ライティングやスピーキングでチェックすべきです。しかし、共通テストでライティングやスピーキングのテストをするのは現実的ではありません。

それならば、今回の共通テストのように長文のみのリーディングやリスニングで良いと思っています。

 

さて、今回はリーディングの感想を書いていきますが、簡潔に言うと以下の通りです。

  • 分量多すぎ
  • 設問めんどくさい
  • 英文自体の難易度は高くない(単語もそこまでむずくない)
  • TOEICっぽいけど、ちょっと違う

以上から、速く正確に英文や図表を読み解く力が求められます。

TOEICっぽいと感じる理由は、スマホの画面や広告などがあることや複数の文章を参照しなければならないからです。

だからと言って、TOEICの対策をすればいいわけではありません。

なぜなら、使われている語彙の種類やレベルが違うし、TOEICには見られない設問が多いからです。

例えば、TOEICにはビジネスの語彙が多いのに対し、共通テストは日常生活や学校生活で使われる標準レベルの語彙ばかりです。

また、opinionやfactを問う設問やポスターやスライドなどの図表の空欄補充問題は、ユニークでTOEICには出題されません。

ちなみに図表の空欄補充は、IELTSのリスニングに似たような問題があり、共通テストはそのリーディング版みたいな感じです。

このため、見た目がTOEICっぽいからと言って高校生がTOEICの対策をしても効果は期待できません。

対策としては、必要な単語を身に着けたら、共通テストレベルの英文や図表をたくさん読み解く練習をすべきです。

単語に自信のない学生はシンプルに出る順の単語帳を使うと良いでしょう。

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大学受験用なら基本的に何でもいいので、一冊をきっちやりこむことですね。

おそらく来年度は、今回の共通テストに合わせた問題集がリリースされると思うので、それで慣れていくしかないでしょう。

この独特な問題形式は、あまり他に類題がありません。

挙げるとすれば、英検2級で高得点を取るような学習は有効だと思います。

英検2級レベルで分からない単語がない状態にしておけば、基本的には共通テストでは単語で困りません。

また、長文問題3⃣AのE-mail形式は共通テスト第2問対策になりますし、3⃣BとCは、共通テストの第6問の良い練習になるでしょう。

今回はリスニングには触れませんでしたが、英検2級のリスニング対策が共通テスト対策にも有効なのは言うまでもありません。

さらに、英検2級に合格しておけば、私大の多くで出願要件になったり、得点換算をしてくれるオプションがついてきます。

いけそうなら準1級まで取っておくと無双します。

ということで、共通テストの感想レポートをお送りしました。

私はセンター試験よりも共通テストの形式の方が良いと感じました。

リーディングは、様々な形式や種類の英文を速く正確に読むことが求められており、この能力が身に付けば、日常生活や仕事で役に立つことが多いと思うからです。

共通テストを攻略できる英語力が身に付けば、見える世界が少し変わってくるのではないでしょうか。

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