英検1級のライティングで満点を取ったときに気を付けたこと

前回の英検1級で悲願のライティング満点を達成できました。今回は満点を取るためにどういう点に気を付けて、どんな勉強をしていたかについて書いてみます。

結果はこちら

過去7回のライティング問題の得点推移

  • 20→24→26→30→28→28→32(32点満点)

最近は28~30点で推移していて、ようやく満点が取れました。

30点を取った時の感想文です。

では前回の試験を振り返ります。

ライティングのお題はこれです。

Topic:Are economic sanctions a useful foreign-policy tool?

(経済制裁は有効な外交政策か)

激ムズです。

日本語でも無理な人が多いのではないでしょうか。

私も全然だめだと思ってたのですが、不思議なことに満点でした。

採点甘かった説もありますが、満点は満点なので、英検1級満点ライターとしてどんな書き方をしたのかメモしておくことにします。

細かいことは忘れたので、ざっくりこんな感じで書いたよ、というものです。

イントロ

武力行使の方が効果的であるという人もいるかもしれないが、 経済制裁は有効である。なぜなら、物理的なダメージを与えずに国の指導者にプレッシャーをかけ、その国の戦力を間接的に落とすことができるからだ。

私のイントロの書き方は、反対側の意見に譲歩しつつの自分の意見を述べた後すぐに要点を3つ言ってしまう派です。

個人的にこの方が分かりやすいかなと思っているだけで、点数に関係するかは不明です。ブログでも最初に結論があった方がいいですよね。

各パラグラフの書き出しは、Firstly, In addition, Finallyです。ここもこだわらなくてよいでしょう。

内容を書くときに気を付けたことは、主に以下の通りです。

  • できる限り言い換える
  • 文法に変化を与える
  • 文章と文章の繋がり(なぜなら、だから、例えば、など)
  • 一文目の内容が、最後の内容と繋がるようにする

言い換えについていえば、a useful foreign policy toolというのをan effective diplomatic measureとかに言い換えます。

これでちょっと単語知っている感を演出できます。

単語で高得点を取るためには難しい単語を使えばいいと言う訳ではなく、こういう言い換えも大事なのではないかと考えています。

オフィシャルサイトにもそう書いてあります。

観点(3)語彙 課題に相応しい語彙を正しく使えているか

同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して、自分の意見とその理由を十分伝えられるようにしましょう。

ライティングテストの採点に関する観点および注意点(1級・準1級・2級) | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

使った語彙や表現について覚えているものを挙げてみます。

まずはinhumaneです。

innocent peopleを傷つけたり、命を奪うことにつながる行為(武力行使)は、inhumane(非人道的)である、的なことを書きました。

他にはundermineとかbe overly dependent onとかmyriads ofが好きなので毎回使います。

大量破壊兵器はWeapons of Mass Destruction なのにmass destruction weaponsと書きましたがこれはセーフだったようです。

大量破壊兵器を開発するにはお金かかるので、経済制裁加えたらdisarmamentに繋がるんじゃ?的なことを書きました。

そんな難しい単語は使っておらず、パス単の出る度Aに出てくるレベルを使えるようにしておけば大丈夫そうな印象です。

次に文法ですが、接続詞を使ったり、分詞構文使ったり、名詞修飾は関係詞、分詞、前置詞句などを織り交ぜて単調にならないようベストを尽くしました。

観点(2)構成 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか

伝えたい情報の流れや展開を示す表現(接続詞など)を効果的に使って、自分の意見とその理由や英文全体の構成をより分かりやすくするようにしましょう。

ライティングテストの採点に関する観点および注意点(1級・準1級・2級) | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

文章の繋がりにも注意しました。特に2文目以降は「例えば、だから、しかし、このように」に相当する表現、いわゆるcohesive deviceを何かしら使っていた気がします。それが有効だったかは分かりませんが、その方が文章が分かりやすくなる気がします。

そしてパラグラフ最後の文が、自分の主張する理由と繋がるように書くことを意識しました。だから?と突っ込まれないように先回りして、だから、こうなる。と冒頭に述べた理由と絡めて書いておきます。ちょっとくどい位がちょうどいいかもしれません。

観点(1)内容 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか

自分の意見と合わせて、その理由を明確にしましょう。その際に、多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものになるようにしましょう。例えば、理由を書く際に、単純に「安いから」や「便利だから」だけでなく、安くなることがどういうことにつながるのか、また便利になることの具体的な例なども書きましょう。

ライティングテストの採点に関する観点および注意点(1級・準1級・2級) | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

最後に結論です。

コンクルージョン

経済制裁は一部の国ではあまり有効ではないかもしれないが、平和的に国にプレッシャーをかけ、国を弱体化させるのに有効だ。

みたいなことを書いて終了です。

全部で22行書き、ちょうど240words位かと思います。57分かけました。

以上が試験本番中に気をつけたことです。

次にどんな訓練をしたか。

ひたすら英文を書き写す日々を送りました。

やったのは主に2つです。

  • 英検1級の模範解答を書き写す
  • The Economist Espressoを1日2~3記事書き写す

英検1級の模範解答は難しすぎるので、語彙などを学ぶというよりもネタの収集と文の組み立て方を参考にしました。

もっと有効だったのは、Economist EspressoのThe World in briefの書写かもしれません。

2021年7月6日の記事を1つ引用します。

A study from Israel showed that the efficacy of the Pfizer/BioNTech vaccine has fallen in the face of the delta variant: from 94.3% against previous strains to 64% now. The wave that submerged India, where the variant was first sequenced, has receded there and seems to be subsiding in Nepal, Pakistan and Sri Lanka. But delta is now overwhelming defences elsewhere in Asia. Cases are rising sharply in Indonesia, which is running low on oxygen, as well as in Afghanistan, Bangladesh, Mongolia and Thailand.

レベル感が程よく、長すぎません。これでも長めの記事です。

毎日これが6~7本配信されるので、その中で気に入ったのを2~3本毎日書き写していました。こうすることで自分で書ける英語の幅が広がったような気がしなくもなくもないです。

一方、Economist本体の記事はこれよりも難しいし、めちゃくちゃ長いので写すのが大変です。

日々取り組むという観点ではThe Economist Espressoがおすすめです。無料なので気になる方は見てみてください。

この数か月欠かさずに取り組んできたのを挙げるとすればこれくらいなので、そこそこ効いたのではないかと思っています。

最後に、アウトプット習慣をつけることが重要です。

日本語でいいのでアウトプットする習慣をつけていることが、英検のライティングにも役に立っていると思います。

私は毎日ブログを通じてアウトプットしていますが、この習慣のおかげで何をどう書くか整理しやすくなったし、ネタ不足に陥ってもなんとか捻り出すことができるようになってきました。

英語ではなく、日本語でも十分意味はあります。アウトプットの習慣をつけるとライティングの質が上がるかもしれません。

いかがでしたか?

あくまでこれは主観的な感想と勉強方法であり、満点を保証するものではありません。

しかし、私なりに日々分析し、連続受験して試行錯誤した結果なので、少しは参考になるかもしれません。

ライティングは奥深くて面白いです。

英検は英語だけではなく、社会的な知識も問われます。受ける度に発見があり、勉強になります。

今後もライティング満点を目指して勉強と受験を継続していこうと思います。