賃貸のメリットは修繕費のリスクヘッジができること

賃貸と持ち家はどっちが得か論争がありますが、長期的に見ると修繕費がかからないこと、または、修繕費にかかる費用のリスクヘッジが賃貸の大きなメリットだと思いました。

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以前賃貸のデメリットは、そもそも賃貸に住めなくなるリスクだという記事を書きました。高齢になったり、サラリーマンを辞めて信用がなくなったりすると住める家が限られる、最悪の場合、住む場所がなくなることすらあります。

もちろん、賃貸にはいろいろなメリットがありますが、その中でも修繕費は基本オーナー持ちであることが大きなメリットだと考えています。

こんな記事を読みました。

持ち家があり、住宅ローンの返済も終わったシニア世代は「老後は住居費の負担は軽くなる」と考えがちだ。しかし、意外に重くのしかかるのが家の修繕費用。戸建てでもマンションでも、築年数が古くなると、雨漏り対策など基礎的な工事だけでも費用がかさんでくる。長寿化で必要な工事回数が増える一方、工事単価は上昇傾向だ。「終(つい)の棲家(すみか)」を確保・維持するお金にも目配りが必要になる。

築後30年の戸建住宅の修繕費用は基本項目だけでざっくり900万円くらいかかるそうです。それ以外にも費用が積み重なるリスクや工事費用の高騰により今後はさらにコストが高くなる可能性も示唆されています。

このように、持ち家は自腹で自分の家をメンテナンスしていかないといけないのがデメリットの一つです。

もちろんそういうコストも加味して賃貸の価格は決定されているとは思いますが、修繕のことを考えなければならないだけで少し精神的な負担も増えるような気もします。

以前にトイレの調子が悪くなった時やオートロックのドアが故障した時に、管理会社に電話して、すぐに修理してもらった経験があります。もちろん修理の個人負担はなく、全て管理会社が負担してくれます。

その分ももちろん普段の家賃に含まれているはずですが、修繕のリスクヘッジができていると思えば、それは大きなメリットと言えます。

いつ何時高額な修理が必要な故障や破損が起こるかわからないからです。

確かに長期的に住めば住むほど持ち家の方が金銭的なメリットはあります。また、高齢になった際の家を借りられないリスクを考慮すると、一つくらい家を持っておきたいところです。

しかし同時に長く住めば住むほど修繕費がかかることも忘れてはなりません。場合によっては自分では負担しきれないようなコストになる可能性もあります。

マンションも修繕積立金が足りていないところもあるようなので要注意です。

修繕費の負担が重いのはマンションも同じだ。戸建てと異なり、毎月積立金を払っているのが普通だが、それだけで安心はできない。18年度の国土交通省のマンション総合調査によれば、3割以上のマンションが計画に対して積立金が不足している。「余剰か不足か不明」という回答も約3割に上る。

老後の快適な暮らしのためには、省エネ性の向上やバリアフリー化などの工事も追加で必要になる可能性がある。一般的に積立金制度がない戸建てはもちろんだが、マンションの場合も自分で将来の修繕費は老後資金計画などの中に組み込んで、計画的に貯蓄しておく姿勢が欠かせない。

家を持つ際には将来にかかる修繕費がどのくらいになるのかも検討してみる必要があります。

ということで、賃貸のメリットの一つは、修繕費を払わなくて良い、またはそのリスクヘッジができることだと思いました。