経済的な自由度を上げるために、若いうちに海外駐在することをお勧めしていますが、実際に20代で海外駐在するとどのくらいの給料がもらえるのでしょうか。
書類を色々整理していたら10年前に海外駐在していた時の給与明細の束が出てきたので、これを参考にして振り返ってみたいと思います。
もちろんこれは一例に過ぎないので、私よりもらっている人もいるでしょうし、少ない人もいるかもしれません。約10年前の話なので、今とは色々な水準も変わっていて、当てにならない部分もあるでしょう。
大体の目安として捉えてください。
手取り額
- 給与:約30,000人民元
- 海外手当:7〜8万円
- ハードシップ手当:8万円
当時の人民元レートはかなり変動はありましたが、平均すると16〜17円くらいだと思うので、ざっくり手取りで月収65万円くらいでした。家賃は全て会社負担で自己負担はありませんでした。(びっくりするレベルの家賃でしたが)
ハードシップ手当は、場所により金額が変わったり、全く出なくなったりします。同じ中国でも金額が変わるし、全然ハードじゃないんですけど、、というところでも手当が出ることもあるので運次第です。
これに賞与がつくので手取りで年収1,000万円くらいでしょうか。
20代にしてはまぁまぁ良い方でした。
そんなもらっていたらもっとお金貯まっていたんじゃ、、となるかもしれませんが、海外駐在員は金遣いが荒いし、出張者のアテンドなどをしていると瞬く間にお金が減っていきます。
ゴルフ、飲み会、カラオケ、マッサージ、○○などに付き合うと一瞬でなくなります。駐在越しの銭は持たねぇ、というおじさんもいるので、この付き合いの距離感の調整がとても大事になってきます。それでもうまくいけば普通のサラリーマンよりはお金を貯めることができるとは思います。
給与の受け取り方は、外貨と日本円で調整してもらうことができましたが、基本給は全て人民元で受け取っていました。(賞与や海外手当は日本円で日本口座に振り込まれていた)
このため、人民元が中国の銀行に積み上がっていくのですが、これを国外に持ち出すのが一苦労でした。
私はHSBC銀行の口座を中国と香港に開設し、収入証明や納税証明などめんどくさい書類を一通り用意して、人民元→ドルに変えて中国から香港の口座に送金しました。
HSBC香港では米国株を買えるので、そのお金を使ってVTIを買ったのです。
しかし、これは労力がかかりすぎるため、それ以降は銀聯カードを使って日本のATMでシコシコ引き出すという戦略を駆使しました。
その時の経験をブログに書いたのがこのブログの源流で、当時はそこそこ流行りました。
この情報は古いのでもう参考にはなりません。
このように、海外駐在をすると日本で働くより収入は増えますが、支出もそれなりに増えるし、海外口座に貯まるお金をどのように処理するか問題がめんどくさいです。
私はマネーロンダリング (幻冬舎文庫)のような小説が好きだったので、一連の手続きを興味を持って取り組めましたが、中にはめんどくさくて嫌だ、、という人もいるでしょう。
賛否両論あると思いますが、個人的には総じて海外駐在はメリットがあると考えています。
できる限り若いうちに一回やっておくと、後の人生の選択肢が一気に増えます。
さらなるキャリアアップもできるでしょうし、わたしのようなキャリアダウンも可能です。
海外旅行スキルも身につくので、海外に興味がある方には特におすすめです。
早慶MARCHあたりに入って、そこそこのメーカーか商社に入社、いろいろ頑張って海外駐在を目指すというのがスムーズかと存じます。
海外駐在を目指している人や興味がある人の参考になれば幸いです。