「BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウト 人工知能(AI)と共存するための人間知性(HI)の鍛え方 (角川書店単行本)」というご本を読みましたので、感想文を配信させていただきます。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。
アスリートが身体を鍛えるのと同じように、脳も鍛えることができる。
本書は、科学的根拠に基づいた脳のトレーニングを「運動/睡眠/瞑想/対話/読書/デジタル」の6つのモードに分けて、さまざまなメニューを提案します。
人類のハードウェアは狩猟採集民族の頃から4万年変わっていないと言われていますが、脳のソフトウェアをアップグレードすることで新たな環境に適応してきました。
どうすれば人間の脳本来のパフォーマンスを最大限に引き出すことができるのか、この本を読めばわかります。
個人的な感想を少し書いておきます。
私の生活にも関わる部分で特に印象に残ったことを紹介します。
- 運動強度を下げて身体も脳も健康に
- 掃除や皿洗いが瞑想になる
- メモの重要性
まず、ランニングはもっとゆっくり走ろうと思いました。
これはよく言われていることですが、低強度の運動を週3回くらいやるのが、身体にも脳にもいいようです。息が少し上がるくらいの早歩きやゆっくりのジョギングが適しています。
このような低強度の運動は健康に良いだけなく、ストレスを減らし、アイデアの着想を得ることにも効果があるそうです。
私もジョギングをした時にブログのネタを思いついたり、調べごとのヒントを得たりすることが多いと感じます。
しかし、どうしても強度が高くなってしまうので、考える余裕がなくなり、ただ走ることに没頭することが多くなっていました。
運動強度と思考は密接な関係があり、考え事などをしたい場合には強度を少し下げた方が効果的だと思いました。
最近は、ゆっくりジョギングの日を設けて、脈拍が130を超えないようにランニングするようにしています。これがなかなかよいです。
いつもと同じコースでも今まで気づかなかった景色に気づくことがあります。運動強度を下げることで注意力も鋭敏になる気がしました。
また「距離移動と非日常空間で脳は活発に活動する」ということも書かれていました。
いつもと違うコースを走ってみたり、旅先でぶらぶら散歩してみたり、山歩きをしてみたり。これらのことが脳の活性化に役立つようです。
私も山歩きをすると、とてもリラックスできて、自分の考えがシンプルになっていくような感触を得ることがあります。
このようなメリットを私たちは本能的に知っているからこそ、旅や山登りが好きな人が多いのかもしれませんね。
次に印象に残ったのは、家事をすることも瞑想の一種であるということです。
以前瞑想を取り入れようと思ったことがあるのですが、なかなかうまくいきませんでした。
一方で、注意力が散漫し、何か落ち着かないときに、食器を洗ったり、掃除をしたりすると、散らばっていた気が一つに収まっていき、心が穏やかになった経験があります。
あまり知られていませんが、禅寺では清掃を始めとするあらゆる労務「作務」と呼ばれ、坐禅と同じく重要な修行と位置付けられています。ブッダがどうしても経文を覚えることができない弟子に、経文の代わりに「塵を取る、垢を取る」と唱えながら庭掃除を命じたところ、優秀な弟子よりも先に悟りを得たという逸話もあります。
BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウト 人工知能(AI)と共存するための人間知性(HI)の鍛え方 (角川書店単行本)
色々調べてみると掃除は瞑想と言っている人もたくさんいることがわかりました。ちなみにビル・ゲイツやジェフ・ベゾスも皿洗い好きだそうです。
瞑想ができない人は掃除や皿洗いをたくさんやりましょう。
最後は、メモを取り方とその重要性です。
特に本を読む時にメモを書くことについて、色々な人が色々なことを言っていますが、私はいまだに実践できていません。やはり本に書き込むことが億劫だし、Kindle Scribeも自分に合いませんでした。
ただし、生活の中で気になったことやひらめきなどはスマホのメモ帳アプリにメモしたり、本を読んだ後はこうしてたまに読書感想文を書いたりしています。
こうすることで読んだ内容をちゃんと吸収できるし、後で見返す時もとても役に立ちます。また、ふと思いついたことはちゃんとメモしておかないと一瞬で忘れてしまうので、それを逃さないようにする工夫も必要です。
どのようにメモを取るかは今後の課題ですが、メモとアウトプットをうまく連動できるようにしていきたいと思います。
このように、この本の中には「あぁ、なるほど、自分もそんな経験あったわ、言われてみればそうだな」と思うことがたくさんありました。気になる方はぜひ読んでみてください。
読書をする際に「とにかく大切なことは、買って積読すること」と本書にも書いてありますので、読む時間がないと思っている方もこの本も積読と良いでしょう。