ジェレミー・シーゲル教授の「株式投資の未来」を読んでみました。今さらかよという感じもありますが。。
「株式投資」は以前読んだことがあったのですが、「株式投資の未来」の方が長期投資家の間でよく読まれているようでバイブル的存在になっているようです。
「株式投資 第4版」では、運用期間を長く取れば、株式は債券に比べてリターンが高いだけでなく、インフレ調整すると、リスクも債券より低くなる。つまり、長期投資するなら、株式をポートフォリオの中心にするべきだと結論付けています。そしてそのリターンはインフレ調整込みで年率約7%です。
私はこの本に大きく影響を受けており、全世界に幅広く投資ができるETFで株式100%ポートフォリオの構築を目指しているわけです。
しかし、「株式投資の未来」では更にもう一歩掘り下げています。実は、株式投資において少し工夫をすると市場リターンを上回ることができるんだよ、ということです。
その投資戦略をD-I-V指針として紹介されています。配当(Dividend)国際(International)バリュエーション(Valuation)の頭文字を取っているわけですね。まとめると、高配当、継続的に増配している企業に投資せよ、世界的に事業展開する企業に投資せよ、「ヘルスケア」「生活必需品」「エネルギー」セクターに投資せよ、低PER株に投資せよ。とまぁ大体こんな感じでしょうか。なぜそうなるのと思われる方は本書を読んでみてください、詳細なデータとともに説明されています。これらの条件を満たす株式でポートフォリオを組んで、配当をひたすら再投資していくと市場平均を上回るリターンが期待できるらしいです。
そして最後に具体的な配分として次のように推奨されています。
ワールドインデックスファンド50%(米国30%/非米国20%)
リターン補完戦略50%(高配当、グローバル、セクター、バリュー)
この本を読むと早速個別株でポートフォリオを組んでみたい衝動に駆られてしまいます。投資関連ブログを見ていると、実際にこの手法を実践されている方もいるようです。しかし、私はこれまで通りしばらくはVTの積立投資を行っていこうと思っています。なぜなら保有銘柄が増えれば増える程その分購入手数料がかかってしまうのでそれが長期投資の足かせになってしまうと考えるからです。投資方針に定めた通り、まとまった資金を貯めてその都度一括投資をしていくという方法がコスト的にリーズナブルだと考えています。もちろんそれ以上のリターンが期待できるのであれば、そのようにすべきだと思いますが今は何とも言えません。
しかし、今回のこの本を読んで色々勉強になりました。今後も情報収集を続け、その結果として何か個別株をポートフォリオに取り入れることも検討してみるかもしれません。
自分にとって最適だと思える投資手法を引き続き模索していきたいと思います。