投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識で有名なハワード・マークスの新著が出ています。
そのタイトルの通り、市場サイクルを極めて勝率を高めよう、という内容です。
なるほど、この本を読んで市場サイクルを極められるなら安いものだ、と思って本書を購入しました。
先日個別株を売却して現金比率を高めましたが、これは市場サイクルを読もうとしたわけではありません。ただ夢の中のお告げに従っただけです。
これからさらに株価が下がったとしてもそれはたまたまです。私には市場サイクルを読む能力がないと思っていました。
だから、サイクルなんて読もうとしないで自分が取れるリスクの分だけ米国株投資をしています。
しかし、そう言って何もしないのは思考停止です。
分からないなら、分からないなりに勉強してみればいいじゃない。
もしかしたら市場サイクルを見極める能力が身につくかもしれない。諦めたら何も得られないよ。
本書の中でも読書は大事でジャンルにこだわらない読書が思わぬリターンを生むことがあると説かれています。
読書を続ければ、魅力的だと感じたアイデアを取り入れ、取るに足らないアイデアは切り捨てることによって、自身のアプローチの効果を高められる。重要なのは、投資という分野に固執せず、他の領域の本を読むのが役に立つという点だ。
株式投資も理論と実践が大事です。
理論武装して頭でっかちになっても投資をしなければリターンは得られません。一方、勉強や情報収集を怠って闇雲に投資していてもリターンを逸する可能性もあります。
だからこそ勉強をしながら、試してみることが大事です。やはり自分の経験がものを言います。
何といっても経験に代わるものはない。私自身、投資に対する考え方は毎年変わっている。そして、その時々のサイクルを切り抜けてきた経験から、次に生じるサイクルにどう対処すべきかを、おのずと学んできた。読者には、投資家生活を長く続けるよう勧めたい。
本を書くような偉い人でも毎年考え方が変わっているのだから、僕だってあなただって考えが変わることはあるでしょう。分刻みで変わることすらある。
今や恐ろしい勢いで社会が変化しているのだから臨機応変に考え方や行動を変えない方が危険なのかもしれません。
確かに市場サイクルを読むことは簡単ではありません。
しかし、長期に渡って投資を継続し、勉強しながら実践してみる。そうすることで日々何かが得られ、蓄積されていくことは間違いありません。
まぁそれがサイクルを読むための基礎演習ですね。継続なしに変化を見極めることはできません。
市場サイクルを極めたい人はぜひ本書を読んでみてください。

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識
- 作者: ハワード・マークス,貫井佳子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/10/23
- メディア: 単行本
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