私はこれまでいろいろな投資や資産運用に関する本を読んできました。その中でこれは良かったなと思える本をいくつか紹介します。
一覧表はこれです。
- 外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話
- 黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 (講談社+α文庫)
- 稼ぐ人が実践している お金のPDCA
- 超入門 資本論 (日経ビジネス人文庫)
- 図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
- ファイナンス理論全史――儲けの法則と相場の本質
では一つずつ見て行きましょう。
外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話
外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話
- 作者: ジョン太郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2015/06/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は、子供に教える前提で書かれているのでとても分かりやすいです。お金とどのように向き合うべきか、改めて考えさせられる良書です。
これから投資やお金のことを学びたいと思っている方に特におすすめです。
書かれていることはとても基本的なことなので、そんなこともう知ってるよ、という人もいるかもしれません。
しかし、十分知識がある人でも、子供に説明するにはどう伝えたらよいか?という視点で読んでみると、いろんな発見がある本だと思いました。
資本主義社会というのは、「資本」を持っている「資本家」と自分で働く「労働力」しか持っていない「労働者」で成り立っています。(中略)言い換えれば、資本家が労働者の労働力を買って利用して利益を生み出し、資本家のお金を増やす社会なのです。
次はこれです。
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 (講談社+α文庫)
私が気に入っている投資原則を引用します。
金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、
- 全資産を株式に投資すべきである。
- 投資にはレバレッジをかけるべきである。
- 全資産を海外資産で保有すべきである。
私の株式投資方針に大きな影響を与えました。レバレッジ投資の参考にもなりました。
また、非居住者の税金について学ぶことになったのも本書がきっかけです。
日本国内に居住していれば全世界の所得に対して申告・納税の義務が生じるが、非居住者であれば海外で得た所得を課税対象から外すことができる。これが、海外投資の最もスマートな出口スキームである。
非居住者になるというオプションを持っておくと、投資面で有利になることがあるかもしれません。要は、自分がどこにいても投資ができるインフラを整えておくことも大事なことだと思いました。
稼ぐ人が実践している お金のPDCA
本書の内容の一部に言及すると、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)で自分の資産を管理せよ、というものですが、それだけだとそんなに目新しくありません。
しかし、収入を増やす資本をいかに増やすかということについて、この本は最新の社会動向を反映している点で発見があります。
例えば、メルカリで自分のいろんなものが簡単に売れるようになったり、または自分のものを貸してお金を稼ぐという方法も生まれつつあります。
するとどうでしょう。
あらゆる自分の持ち物が資産となるのです。
本が好きな人ならメルカリを活用すれば、手持ちの本を高値で売って、また新しい本を買う資金にできるかもしれません。
そういう意味ではTOEICの公式問題集もかなりよい資産なんです。
流動性がめちゃくちゃ高く、高値で取引されているからです。イメージとしては、メルカリ市場からレンタルする感じですね。買値と売値がほぼ同額で成約できるので配送料くらいしかかからない。
そういう意味ではメルカリの評価は資産運用に直結する大事なファクターとなります。
資本主義のしくみについても少し勉強しておく必要があります。
だからといって、いきなり資本論を読んでも全然意味わからないと思うので、入門書をいくつか読んでみることをおすすめします。
超入門 資本論 (日経ビジネス人文庫)
あなたは、会社のために時間と体力と精神力を使って働きます。そして対価として給料を受け取ります。これは立派な取引ですね。つまり、労働力も「商品」なのです。
(中略)
その商品をつくるのに、どれくらいの労力がかかっているか、どれくらいの原材料が必要か、どれだけの原価がかかっているかで「価値」が決まり、それを基準に値段がきまっているのですね。ぼくらの労働の値段も一緒です。
この考え方は、サラリーマンとして働くときに参考になります。自分の給料がどのように決まっているのか。年収1,000万円に釣られないように、、。年収100万円の方が合理的なこともあるのです。
投資理論系の本も紹介します。
図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
図解でわかる ランダムウォーク&行動ファイナンス理論のすべて
- 作者: 田渕直也
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2005/04/07
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 28回
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投資理論が分かりやすく説明されていて勉強になります。
ランダムウォーク理論とか行動ファイナンスとかね。日本語だとこれが一番よくまとめられていていいのではないかと思います。
本書については、第7章の「投資での成功で必要なこと」が心に響いたのでエッセンスを自分なりにまとめました。詳細は本書を読んでみてください。
最後は哲学的になっちゃってるんですけどね
- 投資は精神的行動であるため、理論を頭で理解していても行動が伴わない。
- 理論を“身に着ける”ためには、自分の頭で考えて現実の経験の中で繰り返し実践するしかない。
- 投資は人の個性や性格の強い影響を受けるため、100人の投資家がいれば100通りのやり方がある。
- 投資で成功を収める鍵は、自分のやり方を確立することだ。
- 投資哲学に正解はない。投資を続ける限りその探求は続く。
同じ著者の田渕さんの本です。
ファイナンス理論全史――儲けの法則と相場の本質
こちらもファイナンス理論史の全貌が明らかになるという点で優れています。
気になる理論は、それに特化した参考書籍を当たって理解を深めるといいかもしれませんね。
トービンの分離定理が気に入りました。
今回おすすめするのは以上です。
これらの本を読んで気づいたら、金融資産の大半を米国株に投資している(一部レバレッジをかけている)無職が産声を上げました。
このことは上述の本を読んだことと無関係ではないでしょう。
みなさん本を読むのが好きだと思いますが、大事なことは実践してみることだと思います。(だからと言ってすぐに会社を辞めてはいけません)そこで得られた知見こそが本当に役に立つものです。
それは人それぞれ違いますから、他の人が良かったものが自分にとっても良いとは限りません。だから、世の中に散らばっている様々な情報を自分のフィルターに通して、よく観察してみることが大事です。
そこで得られた良さそうなものを一つ一つ積み上げて、自分なりにブレンドしていくと、いつか素晴らしい発見ができるのだと思います。