投資を長続きさせることは難しいです。その理由の一つは、含み益に耐えるのが辛いからです。
もちろん、含み損も辛いです。
私も個別株を保有していた時、挽回不能な含み損を抱えたことがありました。
しかし、損が確定してしまうのが嫌だからという理由で、ダラダラ保有し続けてしまったことがあります。
その結果、もっとダメになりました。
このように含み損は逆に投資を長続きさせる効果があるように思います。
一番注意したいのは、含み損を抱えていて、ようやく含み益に転じた瞬間です。
今まで損をしていたけど、ようやくこれで儲けが出た。苦労が報われた。
こうして2万円位の利益を確定させる。
その銘柄を今でも保有していれば、500万円の儲けだった。
投資家ならこういうことは日常茶飯事です。
経験的に、含み益に耐え続けることがかなり難しいのではないかと思っています。
これは人類の本能に逆らうことなので仕方ありません。
想像してみてください。数万年前の私たちを。
一生懸命集めた貴重な食糧が、ちょっと目を離したうちになくなっていたらどうなるでしょうか。
死にます。
誰にも奪われないように監視し、確実に自分のものにしなければ、それは直接自らの生死にかかわってきます。
こうした厳しい環境を私たちのご先祖様は潜り抜けてきたのです。
気づいたときに獲物を取られていたり、獲物を取られたことにすら気づかない種は簡単に滅びてしまったでしょう。
私たちはこの数万年前のハードウェアを駆使して、株式市場と向き合わなければなりません。
含み益は獲物。
逃がしたくない、我が物にしたい。減らしたくない、もうこれだけあれば十分だ。
それは太古の昔から脈々と受け継がれてきた生への欲求です。
しかし、それに打ち勝たなければ、株式市場では大儲けはできません。
だからなんとかその本能に打ち勝つソフトウェアを何とか編み出す必要があります。
結局、メンタルなんですね。
売るのが損。
それを刷り込んでいく必要があります。
例えば、ある程度含み益が乗ってくると、取られる税金が大きくなってきます。
1,000万円の儲けがあったら、200万円が持っていかれる。そしてもうそれは戻ってこない。。
そう思うと利益確定するのは、どうなんだろう。ちょっともったいないかも、あぁどうしよう、みたいな気持ちになります。
もちろん、将来のどこかで利益を確定しなければならないのですが(利益がなかったら悲しいけど)、今売ると損だ、という部分を自分に言い聞かせ刷り込んでいくしかありません。
特に私の売却欲求を刺激するのは、NISAです。
NISAは、税金がかからないし、私の場合、レバレッジETFなので、獲物のボラティリティが半端ではありません。
この動きに耐えられるように僕の脳みそは最適化されていないので、日々右往左往することになります。
マシュマロテストのおじさん版みたいなものですね。
今、目の前のマシュマロを我慢すれば、将来もっとたくさんのマシュマロが貰える。。というやつ。
目の前の含み益を我慢すれば、もっと将来お金が増える。。
僕は小さい頃、マシュマロを我慢できるタイプでした。
しかし、目の前の含み益はとても魅力的で、我慢できるか分かりません。
含み益に耐えよう
もっとマシュマロを得るために。