退職金を確定せよ

退職金を当てにしている会社員の方は多いかもしれませんが、会社に頼るより自分で退職金を作った方が良いかもしれません。その理由は、自分で運用した方が、より短期間でより多くの退職金を作れる可能性があるからです。

こんな記事を読みました。

要約すると、転職する人は、退職金が減るかもしれないので、確定拠出型年金などを活用して自分が将来もらえる退職金を運用しよう。ということです。

私もそう思います。

逆にさっさと退職金を手に入れて、それを自分で運用したほうがよいのではないか?と思いました。

私はこれを退職金確定と呼んでいます。

今手元にない退職金は「含み退職金」で確定していません。含み益を確定するように、退職金を確定する行動(=退職)が必要です。

転職すると退職金が減るかもしれませんが、退職金を支配下に置けるのは大きなメリットです。

将来貰える退職金を今貰ったらどのくらいの金額になるのか計算してみましょう。

将来2000万円の退職金をもらうために頑張って会社にしがみつこうというのはどうかなと思います。

もし手元に300万円くらいあったら、運用すれば30年後には退職金くらいの金額になってるかもしれないからです。

30年後にもらえる退職金2000万円を現在の価値にするとどのくらいになるのか計算してみました。

  • 年利7%:262万円
  • 年利6%:348万円
  • 年利5%:462万円
  • 年利4%:616万円
  • 年利3%:823万円

300万円の退職金をSPXLに全て投資して、年利20%で30年運用できたらいくらになると思います?

7億1,200万円ですよ。

300万円位の退職金が得られたら、全てSPXLに投じて65歳で蓋を開けてみるというのも面白いですね。3000万円より多くなっている可能性の方が高いかもしれません。

ということで、将来もらえる退職金が計算できるなら、その現在価値を様々な利回りで計算してみると良いでしょう。

このように、会社に任せておくよりも早めにもらってVTIを買ったり、SPXLを買った方がより短期間で、より多くの退職金が作れるかもしれません。

退職金の運用を会社任せにするか、自己管理するか、選べるシステムにしてくれたらいいのになぁ、と私はずっと思っていました。

天引きにしてしまわないとお金が貯められない人は会社任せにすればいいし、自分で運用したいと思う人は、自己責任で管理すればよい。

一方で、30年以上も積立するのはめちゃくちゃ難しいというのも事実で、それは記事にも書いてありました。

老後資産形成を合理的に行うなら「入社時点から積み立て開始」「年収増に応じて積立額も増やす」「一度も解約しない」「分散投資で適切なリスクをとる」ということになりますが、個人が厳格にルールを守るのはほぼ不可能です。

転職時代の退職金管理術 カギは確定拠出年金: 日本経済新聞

上に書いてあることをちゃんと30年できるなら自分で退職金を運用した方が良いでしょう。

「分散投資で適切なリスクをとる」のところを「SPXLで適切なリスクをとる」に変えて誰か実行してもらいたいです。

退職金の種を手に入れて自分で育てることも選択肢の一つです。

数年働いて退職、数年働いて退職、というのが実は結構コスパがよかったりして。。

退職金の種を若いうちに複数回ゲットする。

ということで、あまり退職金を当てにしすぎるのではなく、若い人はそれを現在価値にするとどうなるのか確かめることも大切です。

退職金を増やすにはどうしたらよいのか。

皮肉なことに、その答えは退職することなのかもしれません。