ソフトバンクグループはまだまだ上がる

ソフトバンクグループの株価が上がっています。決算はあまりよくありませんでしたが、1兆円の自社株買いを発表をしたことが好感されています。私はソフトバンクグループの株を保有しているので傍観者ではありません。

ソフトバンクグループ(SBG)は8日、最大1兆円の自社株買いを実施すると発表した。中国・アリババ集団など保有株の価値を考慮すれば、足元の株価が大幅に割安であると判断した。

自己株式を除く発行済み株式の14.6%にあたる2億5000万株を上限に実施する。期間は9日から2022年11月8日まで。SBGの自社株買いは20年3月に資産売却と絡めて計2兆5000億円分の取得を発表して以来、2年連続。

SBGによると、1株あたりの時価純資産(NAV)は1万2914円。一方、8日終値は6161円と半分未満だ。あくまでも財務規律を守り、成長に向けた投資機会も考慮しながら実施するといい、1兆円の上限に達しない可能性もあるとも付け加えた。

孫さんは決算説明会でNAVが指標であることを再三言ってきました。

NAV(Net Asset Value:時価純資産)

  • NAV = 保有株式 - 純負債
  • 1株当たりNAV = NAV ÷ 発行済株式総数(自己株式を除く)

この記事を書いている時点でのNAVは以下の通りです。かっこは2021年6月時点の情報。

保有株式25.7兆円

  • アリババ:7.27兆円(12.38兆円)
  • SBKK:2.40兆円(2.28兆円)
  • SVF1:5.12兆円(6.18兆円)
  • SVF2:4.04兆円(2.85兆円)
  • ラテンアメリカファンド:0.85兆円(0.76兆円)
  • Tモバイル:0.78兆円(1.88兆円)
  • アーム:2.75兆円(2.72兆円)
  • SB Northstar:0.73兆円(1.46兆円)
  • その他:1.25兆円(1兆円)

純負債:4.81兆円

NAV:20.89兆円

これを発行済み株式総数である1,713百万株で割れば1株当たりの時価純資産が出ます。

これが大体12,000円位になります。

この記事を書いている時点の株価は6000円台で取引されているので、時価純資産で見れば約半額の割安価格になっているというわけです。

これが「足元の価格が大幅に割安であると判断した」理由となります。

だから、NAVを見張っていれば、株価が割安かどうかが分かり、割安なら自社株買いをしてくれるということが分かりました。

これなら安心してソフトバンクグループを保有することができます。

さらに私が注目しているのは、アームの含み益です。

先日記事にも書きましたが、アームをエヌビディアに売却するときに215億ドル分をエヌビディアの株で受け取ることになっています。

エヌビディアの株は売却合意したときからさらに上がっています。

これってクロージングするときにNVIDIA株が二倍とかになってたら、その分儲かるという理解でいいのかな、、逆もまた然りですが。。

この取引の完了は、2022年3月頃とされているので、今後NVIDIAがどうなっていくかも楽しみです。

売却金額の400億ドルのうち215億ドルはNVIDIA の普通株式(44,366,423 株)で支払われます。

この時のエヌビディア株を484.6ドルで計算しています。

これは分割後の価格で121.15ドルです。

現時点でのエヌビディアの株価は308.04ドルですから、約2.5倍にもなっています。このことを孫さんは決算でちゃんと言及しています。

エヌビディアと合併合意した時点で4兆円の評価で合併合意をしました。その4兆円ですが、3分の1が現金で、3分の2がエヌビディアの株と、いう形での契約でありました。これがそれから1年経ってですね、エヌビディアの株価は2倍以上になりました。したがって、もしエヌビディアのディールがクローズ、正式に、あのぉ、受理されればですね、3兆円だったものが4兆円で合意し、今日現在のエヌビディアの株価で言うと、約9兆円になりました。つまり1年前のエヌビディアのディールは4兆円ディールではなくて、今日現在の株価で言うと9兆円のディールになっていると。約5兆円含み益が今ふつふつと育ってきているということであります。もちろん政府の許認可が必要です。

2022年3月期 第2四半期決算 より

以上より、NAVが割安なら自社株買いがあるし、アームは9兆円ディールになっているしでソフトバンクグループはまだまだ上昇余地が残されているのではないかと思いました。

引き続きソフトバンクグループの動向をウォッチしていきたいと思います。