「英語教師のための第二言語習得論入門 改訂版」が改訂前と何が違うのか確認して見たのでメモしておきます。
この本は第二言語習得論の入門書で、英語教師だけでなく、すべての外国語学習者にお薦めします。
第二言語習得というのは「第二言語が習得されるのはどういうメカニズムによるのか」を科学的に明らかにする学問です。
この本を読むと、どうすれば外国語を効率よく学ぶことができるか、自分の経験と照らし合わせて多くのヒントが得られます。
私は改訂前の本をすでに読んでいましたが、最近改訂版がリリースされていたので何が改訂されたのか気になっていました。
ざっと読んでみたところ、改訂版については以下のことが分かりました。
- 第2章に「4技能テスト導入失敗の背景」追加
- 推薦図書リストが更新
それ以外はほとんど改訂前と同じ内容だと思いますが、それ以外にもあったらごめんなさい。
内容自体は上記以外ほとんど同じなので、改訂前の本をお持ちの方は改めて買い直すほどではないと思われますが、「4技能テスト導入失敗の背景」は読む価値があります。
印象に残ったポイントはざっくり以下の通りです。
- 4技能テストは望ましいが、スピーキングとライティングの公平な評価が課題
- 発音・アクセント問題は、発音に対する関心を高める点で意義がある
- 共通テストの配点でリスニングが増えたのは良い
もう一つのアップデートは推薦図書ですが、新しい以下の本などが追加されていました。
実は私も持っていますが、英語学習に関するさまざまな理論を学べて面白かったです。
第二言語習得をもっと深く学んでみたいという方は、推薦図書を手がかりにして研究を進めていくと良いでしょう。
外国語学習は、個人によってどのような学習が最適なのか変わってきます。このため、他の人が良いと言っている学習方法や参考書が自分に合っているとは限りません。
しかし、自己流で学習を進めてもそれが効果的な学習方法なのか不安を感じることもあります。
その指針を与えてくれるのが、第二言語習得論の理論だと思います。
この理論をベースに自分なりの学習方法を確立していけばよいのではないでしょうか。
まだわかっていないことや答えが出ない分野はたくさんありますが、外国語学習をより有意義なものにするために知っておくべき内容が多くあると思いました。
興味がある方はぜひ読んでみてください。
最後に私が最近入手した第二言語習得系の比較的新しい本たちを紹介しておきます。