老後にいくら必要かは自分で決めるブーム

日経新聞を読んでいると、FIREに関する記事をよく見かけるようになりました。一時期老後2000万円問題が世間を賑わせましたが、今は老後にいくら必要かは自分で決めるブームが台頭しているようです。

2000万円問題の夏から2年。「老後にいくら必要かは自分で決める」ブームが台頭している。話題のFIRE(Financial Independence, Retire Early)だ。色々な変型や発展型があるが、いずれも人生に節約と投資というピースを標準装備する。基本形では早期退職するのに必要な資金を「年間生活費の25倍」と設定するので、収入は同じでも生活費が高額な人のゴールは遠く、節約家のゴールは近くなる。

ポイントは以下の通りです。

  • 退職するのに必要な資金を「年間生活費の25倍」と設定。
  • 月20万円必要なら、年間240万円×25倍=6,000万円
  • 4%ルールという運用方針に従う
  • 米国株&米国債ポートフォリオによる期待リターン4%で生活費を賄う

これは確かに再現性もありそうだし、シンプルで筋も通っています。

私の例だと、最低ラインは年間180万円位あれば生活できそうなのでこれで計算してみます。

上記のルールで行くと、年間180万円×25倍=4500万円となります。ということで標準型FIREで行くと、ちょうどいい感じの資産額となりました。

しかし、私はもっとFIREに必要な資金を引き下げてもいいのではないかと思います。

記事には変型や発展型があると書いてあるので、私なりの基準を提案します。

少しは収入を得ることを想定し、米国株100%のポートフォリオによるリターン増を想定してみます。

収入を入れたらFIREじゃないと思うかもしれないので、セミFIREとして以下の案を提案します。

セミFIRE案

  • 気楽に稼げる年収を計算し、それを必要な生活費から差っ引く。
  • その資金の15倍を退職するのに必要な資金と設定。
  • 7%ルールという運用方針に従う。
  • 全米株100%ポートフォリオによる年間リターン7%で生活費を賄う

例えば、ブログや小説や家庭教師で年収100万円は稼げると想定する。月20万円の生活費だと年間240万円なので、そこから年収100万円を引くと、年間必要資金は140万円となる。この15倍である2100万円が退職に必要な資金。

あくまで案ですよ。

株だけだと暴落することもあるので、毎年7%のリターンぴったりにはなりません。かなり攻めのプランで相応の精神力が求められることも認めます。

しかしながら、私が申し上げたいのは、少しは収入を得るという視点ともう少しリターンを上げるという視点があると、必要な資産額は下げられるのではないかということです。

つまり、資産2000万円くらいからセミFIREの希望が芽生え始めるということです。

もちろん闇雲にセミFIREを勧めるわけではありません。成功する保証も致しません。

しかし、今の会社員の生活があまりにも辛くて、そのライフスタイルから脱却したいと思っている人にとって、必要な資産額を下げることは励みになるのではないかと思い提案しました。

真っ暗なトンネルの向こうに見える微かな希望の光をお見せしたいのです。

いろいろな意見があると思いますが、自分で中長期的な目標を定めて、ちゃんとそれを達成するのは簡単ではないし、それができるのは素晴らしいことです。

えらいです。

ということで、私も引き続きライフスタイルの最適化を求めて、日々生きていこうと思います。