先日、旅行行ったときに複数の外貨で決済できるソニーバンクウォレットというデビットカードが便利という話をしましたが、読者の方からHSBCのデビットカードも同じようなものがあるよ、という情報をいただきました。
いろいろ調べてみると、そのカードもなかなか良さそうで、別にあってもなくてもいいけど、将来的にはあった方がいいかもしれないと思い、欲しくなりました。
今回は、HSBCのDebit Cardを入手するための手続きを確認し、その過程でいろいろわかったことを報告させていただきます。
少し私のバックグラウンドを紹介します。
私は以前海外(中国)で出稼ぎしていたことがあるので、そのお金をHSBC香港に置いてあります。
中国で人民元を稼ぎ、それを苦労してHSBC香港に送金し、それで米国株を買いました。
私のブログをお読みの方はご存知の通り、それこそ虎の子VTI1000株でございます。
そのほかに小銭が少々あって、全資産の半分ちょっとがHSBC香港にあるのです。
それに紐付ける形でHSBC中国とHSBCシンガポールの口座がありますが、ほとんどこれらの口座は使っていません。
HSBC香港とシンガポールでは複数の外貨口座を持つことができますが、この口座から直接外貨を引き出せるデビットカードが存在します。
使用した金額に応じて香港は0.4%、シンガポールは1%?の還元があるらしいので、為替手数料次第ではこちらの方がお得になります。
私の見立てでは、厳密に比較できていませんが、為替手数料がHSBCの方が高そうなので、お得度でいうと大差なし、使える通貨の種類で判断しよう、というのが結論です。
私はHSBCのお金を世界のどこでも(日本を含む)使えるようにしたい、というモチベーションを常に待ち続けています。
HSBC香港のお金を海外(日本)で使う方法は主に2つあります。
- 日本の銀行に送金する
- HSBC香港発行のクレジットカード(またはデビット)を使う
ということで年一回くらいお試しで海外送金をしていますが、数千万単位のお金を将来送金することができるのか不安もあります。
HSBC香港のクレジットカードは持っていますが、全て香港ドルで決済されます。
このため、外貨でお得に使えるデビットカードがあったら便利だよな、となったわけでございます。
早速HSBC香港に連絡を取ってみました。
私は外国語が苦手なので、電話ではなくアプリでエージェントとチャットをしました。
記録が残るし、書きの方が明確に自分の要望を伝えられるからです。
で、得られた結論は「香港に来い」でした。
アプリから申請するボタンはあるのですが、私が海外(日本)在住のため、アプリ経由では発行できず、直接支店に来い、全力でサポートするから、ということでした。
まぁそうですよね、ということで今度香港に行った時にでも申請してみようと思います。
そして、HSBCシンガポールでもEveryday Global Accountというマルチカレンシー口座に紐づいたデビットカードがあるようです。
元々キャッシュカードに紐づいたデビットカードは持っていますが、外貨引き落としができない認識でした。
全てシンガポールドルで決済されてしまうので、手数料をぼったくられてしまいます。
今度はこれ(外貨決済が可能なデビットカード)の発行をHSBCシンガポールにチャットで依頼してみました。
「Global Debit Cardを発行したいのですが」
「ハロー、Mr.牛、お手元にアクティブなデビットカードがあるようだけど?」
「うん、知ってる、だけど海外で複数の通貨を使うならGlobal Debitの方が使い勝手がいいと思ったんだ。毎回シンガポールドルから外貨に両替するときの手数料をぼったくられたくないしね」
「実は、そのデビットカードでも外貨の残高があれば、外貨で引き落とされるよ。もし外貨がなくてシンガポールドルしか残高がなかったら、シンガポールドルから強制的に外貨に交換されて引き落とされるけどね」
「ほんまかいな!それだったら全然いいわ、ありがとう、試してみるよ」
ということで、一回戦は終了しました。
早速香港からシンガポールに100ドルをグローバルトランスファーし(紐づけている口座間を一瞬で送金できる)、日本円に両替しました。
その時はすでに1ドル153円台になっていましたが、100ドルが15,152円にしかなりませんでした。
ちくしょうめぇぇ、、となりながらも、近くのドラッグストアやコンビニで使ってみます。
見事に拒否されてしまいました。
家に帰って、チャット2回戦開始。
同じ担当者が対応してくれました。
「早速試してみたんだけど、使えなかったんだよね。ほかに解除しないといけない制限ある?海外利用とか最初はリミットゼロになってるとか」
「アイムソーリー。確認してみたところ、海外の利用制限かかってたわ。これ解除したかったら、いつからいつまで解除するか指示して?支払いとATM両方解除しとく?」
「両方で、今日からカードの期限までにしといて」
「カードの期限っていつ?」
「202X年X月」
「ザッツオーケー」
プッとSMSが入ります。
Enrolled XXXX for OVERSEAS ATM&Retail Purchase usage from XX APR2024 to XX MAR202X.
おぉ、ちゃんと解除できたようだ。
ということで意気揚々と、近くのコンビニに行ってATMで現金を引き出そうと試みました。
しかし、これもまた拒否されてしまいました。
画面ではOver limit的な表示をみたような。。
レジでの買い物も同じように利用できません。
やれやれ。
チャット3回戦開始。今回は別の担当者でした。
「かくかくしかじかでわいのデビットカードが使えないの、、、」
「確かに日本で引き出しをしようとした記録があるわね。JPY10,110ではなくてJPY10,000でもう一度試してみたら?」
「いやその110円は手数料だからどうしようもなくて、、、(てかそれ関係ある?)」
「じゃあHSBC JapanのATMで引き出したら?」
「いや撤退済みでHSBC JapanのATMなんて存在しないはず(てか日本にあるの?)」
「いや、、、おかしいわねぇ、調べてみるわ」
「頼むわぁ、、」
数分後、、、
「Mr.牛、わかったわ、あなたのデビットカードはシンガポールドルの別の口座に紐づいてるわ、そこの残高はゼロ。だから引き出しも支払いもできないの」
「、、、やっぱりね。そうだと思ったよ。前の担当者が外貨で引き出しできるとかいうからconfusedしたんだけど、わいの認識が正しかったんやないか。じゃあ今のデビットカードをその口座に紐づけることはできるの?」
「それはできないわ、別途それに紐づいたデビットカードの発行が必要よ」
「それください」
「わかったわ」
振り出しにもどる。
ということで、私の最初の要望が紆余曲折を経て、無事に受理されました。
海外口座を持っているとこういうことは定期的に発生するので、どうしようもありません。
その度に少しずつ賢くなっていると思って、前向きに捉えています。
今回の学びは以下のとおりです。
- 香港のデビットカードは海外在住だと現地支店で手続き必要
- シンガポールのデビットは紐づいている口座を確認せよ
- エージェントも勘違いはある
- デビットは海外利用制限がかかっている可能性もある
- シンガポールのデビットはチャット経由で申請可能(無事に発行されるかはまだわからない)
早速、その後HSBCシンガポールの口座内で、日本円をシンガポールドルに両替しました。
それから、HSBCシンガポールのデビットカードを近くのコンビニで引き出しとレジでの支払いに使ったら無事に使えました。
やはり紐づいた口座にシンガポールドルがなかったことが原因だったようです。つまり、シンガポールドルでしか決済できないということです。
引き出しは、ATMの画面上で、日本円かシンガポールドルの2つから通貨を選ぶ仕組みでした。
そこで日本円を選んだら、10,110円が100.31SGDもしました。1SGD=100.79円というあり得ないレートでした。
画面上に、シンガポールドルの方は92SGDくらいだよ、みたいな表示があったので、日本のATMで引き出す時は外貨(SGD)を選んだ方が得だったっぽいです。
その後、レジで1534円の支払いをデビットカードでしたら、14.01SGDだったので1ドル109.49円くらいのレートでした。まだ良心的です。
ちなみにこの記事を書いている時点では1SGD=112.95円です。
ちくしょうめぇぇぇ
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました。
果たしてHSBCシンガポールのデビットカードは無事に発行されるのか。
やっぱダメだった、という可能性もあるので、到着を期待して待ちたいと思います。