33歳の米国株投資日記

生き方を変えよう

貯蓄について

「どんな人にとっても、預貯金はないよりあった方がいいに決まっている。恐らく精神的にも安定する。」

作家の村上龍はおしゃれと無縁に生きる (幻冬舎文庫)の「貯蓄について」というエッセーでこのように書いている。

僕も預貯金はないよりあった方がいいに決まっていると思っているし、それなりに蓄えもあるので精神的にも安定している。(読者のみなさんは安定していないと思うかもしれないが)

しかし、彼は貯蓄について語る資格がないという。なぜなら貯蓄とは無縁の生活を送ってきたからだ。少し意外な気がする。(今はものすごい貯蓄があるはずだが)

処女作である限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)がミリオンセラーになったときはまだ大学生で「月額五万円」で生活できていたらしい。

だから100万部を超える印税が入れば、本気で100年はもつと思っていたようだ。

しかし、その印税が消えるのに二年もかからなかった。それどころかそれ以降は借金生活に入っていく。

書きおろしのコインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)を書いているときでさえ印税の前借で借金をしていたらしい。

そして、初版の印税でそれを全額返済する。もちろんこれは人気作家からこそできることなのかもしれない。

しかし、僕はこんなことも考える。

カネがあったら自分に投資するのが合理的だ、と村上龍は考えていたのかもしれない。それが最適な資産運用であることを見抜いていたのではないだろうか。

大事なことは、それが有効な場合と有効ではない場合があることだ。

だから必ずしも自分に投資をすればその分のリターンが返ってくるとは限らない。

自分のお金を自分に使うのか、ほかのことに使うのか。

どちらの方が高いリターンが見込めるのかは自分自身でよく考えてみた方がいい。考えてもわからなければ試しに実験してみるべきだ。

闇雲に自分だけの投資に使ったり、逆に脇目もふらずに貯蓄に励むのは、貴重な投資機会を逸する可能性がある。

「将来は不確定だから、貯金はした方がいい」というのは真理だと思う。真理に反抗しようとは思わないが、どこかでわたしは「貯蓄より大事なものがある」と思っているような気がする。だが、それが何かを説明するのはむずかしい。

おしゃれと無縁に生きる (幻冬舎文庫)

貯蓄は大事だ。精神安定作用もある。できることなら僕はできるかぎり貯蓄を増やしたい。

でも自分が大事だと思うこと、やってみたいと思うことには思い切ってお金を使う勇気も持った方がいい。

それこそが貯蓄より大切なこと、自分が生きる意義だと信じている。