たとえ私がこの世から消えてなくなっても、いつでも君は僕にアクセスできる。そういう場所を作っておこうと思った。
私が生まれたのは2016年2月、今から約5年前のことである。
VPNを駆使して中国のグレートファイアウォールを乗り越え、はてなブログにアクセスしアカウントを作った。
インターネットの中に初めて私が生まれた瞬間だった。
私がインターネットの中に誕生したきっかけは、元々住んでいた世界が辛かったというのもある。
なぜか分からないがどうも住みにくい。めんどくさい。疲れる。
こう感じるのは私だけではないだろう。
その世界から逃げたかった。でも簡単には逃れられない。
そんな私にとってインターネットは現実世界からの避難場所だった。
ここで新たな活動を始めていこう。
自分の世界をここに作ろう。
インターネットの中には面白い人たちがたくさんいる。
私もそこにいけば、気が合う人や同じような考えを持っている人に出会えるかもしれない。
自分と相手がどこにいてもいつでも気軽に合流できる。
とても魅力的な場所だと思った。
30歳になりました。
独身で友達も少ない私はひっそりと誰にも気づかれずに30歳になりましたが、自分の中ではそれなりに感慨深いものがあります。
そして同時にサラリーマン8年目がもう間もなく終わろうとしています。あと30年もサラリーマンを続けるのか、、、と思うと愕然としてしまい、目の前が真っ暗になります。
自分の性格上の問題もあると思いますが、サラリーマン生活は、肉体と精神が摩耗してしまうような感じがして、そのうち使い物にならないぼろ布のようになってしまう気がします。
これが2016年2月21日に初めて綴った記事の冒頭だ。
サラリーマン生活で肉体と精神を摩耗させ、ぼろ布のようになり果てていた。
あかんではないか。
そう思ってサラリーマン生活からの脱却を図ろうとした。
このブログのスタートラインである。
目標は、35歳までに5000万円を作りセミリタイアです。
そしてこの記事を書いている今私は35歳を迎えた。
サラリーマンを二回辞め、目標には届かないがお金も貯まった。英語のレベルは向上し、持久力もつき、フロントレバーにも挑戦している。
5年前の自分よりはるかに強く、逞しく、そして自由になった。
そして何より大事なことはインターネットの中に自分の世界を作れたことだ。
ブログを毎日綴るというのは、ネット上に自分の世界を構築することである。
実世界の自分をネット上に移行する作業と言えるかもしれない。
自分の身体というフィジカルなハードウェアを通して得られたデータをネット上にテキストとして転送していく作業。
やってみるとなかなか面白い。
私がインターネットで私を創る試み。
たとえ私がこの世から消えたとしてもいつでも君は僕にアクセスできる。
そんな場所を日々作っているところだ。
形なきものを形あるものにして、ここに残しておこう。
はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」