奨学金は「借り過ぎ」ても良いと思う

教育費の負担は軽減される方向にあるようですが、それでも子供一人にかかる費用は1000万円以上かかるようです。どうしてもお金が足りない時は奨学金を使う手があります。

大学にかかるお金がどうしても不足する時は、奨学金を借りるという方法もある。最も広く利用されている日本学生支援機構の奨学金は、返済が不要の「給付型」と返済ありで無利子の「貸与型第1種」、返済ありで有利子の「貸与型第2種」の3種類がある。給付型は親の年収基準が厳しい。第1種は年収基準の他に学力基準もある。比較的利用しやすいのは第2種だ。

  • 給付型:もらえるタイプ、返還不要
  • 第1種:無利子だけど返済必要
  • 第2種:有利子(ほぼゼロ)で返済必要

これらをフル活用するのが、学生時代に必要なファイナンスリテラシーかと存じます。

奨学金がないと進学したり生活するのが苦しかったりする場合は、奨学金を使うべきだと思います。

そのときに注意するのは、借りれるだけ借りておいた方がよいということです。

なぜなら、奨学金ほど有利な融資はないからです。

確かに借金をしたくないという気持ちは理解できますし、必要以上の奨学金を借りることに抵抗を感じる方もいるでしょう。

しかし、社会人になってから思ったのは、奨学金の条件は素晴らしすぎる、、ということです。

第二種の利率を見てみましょう。

奨学金にも変動と固定があるようで、令和3年度の貸与利率を見てみます。

2021年9月

  • 利率固定方式:0.268%
  • 利率見直し方式:0.003%

れ、0.003%。。

この安い利率で奨学金を借りて、使わない奨学金は米国債で運用するだけでも、利ザヤが取れます。これを使わない手がありましょうか。

いや、ない。

ちなみに第1種の奨学金が私立の場合自宅通学だと54,000円、自宅外だと64,000円が上限です。

第2種は、120,000円が上限額のようです。

したがって、174,000~184,000円が限度額となり、これを大学4年間でもらい続けると8,352,000円~8,832,000円となります。

こんな金額を返さなければならないとなると気が遠くなりますが、使わなかった分は米国債や米国株インデックスで長期運用しておけばよいと思います。

全部使わずにキープできたらとてつもない資産運用ブーストができますね。

そして前倒し返済はせずに毎月着実に返済していきます。利ザヤがでる状態ならできる限り手元にお金を残しておいた方が有利だからです。

もし私が大学生だったらそうしているな、、と考えていました。

もちろん、奨学金を借り過ぎて、それを無駄遣いしては意味がありません。その可能性がある人は必要最低限の奨学金を借りるべきです。

貸与型の奨学金は、大学卒業後に返済しなければならない。かつてのように、入社後は右肩上がりで給料が上がっていくという時代ではない中、社会人になった時から借金を背負うのは子供本人にとって大きな負担になる。奨学金を借りる時は、必要な額をきちんと計算して借入額を最小限に抑え、「借り過ぎ」にならないよう気を付けよう。

教育費のピークは大学進学時 備えは計画的に: 日本経済新聞

しかし、奨学金はとても有利な条件でお金を借りることができます。

ファイナンスの一つのオプションとして常に考えておきたい選択肢の一つです。

ちゃんと計画性があるなら、奨学金は借り過ぎてもよいと思います。