新社会人、「退職金か前払いか?」と聞かれたら「前払い」で

私はサラリーマンではないのでよくわからないのですが、退職金制度を選べる会社があるようです。退職金をもらうか、前払いでもらうか選べたら私は前払いを選びます。今回はその理由についてお話します。

その答えは、自分で運用した方が儲かる可能性が高く、管理しやすいと思うからです。

この記事では以下の理由で退職金で受け取ることを推奨しています。

  • 非課税で積み立てられる
  • 退職所得控除がある
  • 自分で運用するのはほぼ不可能

確かに所得税や住民税が非課税で積み立てられて、退職所得控除もあるのは大きなメリットですし、退職金に回す予定だったお金に手をつけずに運用するのは困難です。このため一般的に言えば、退職金制度を活用した方がお金を多く残せるかもしれません。

私はそもそも退職金を選べること自体知らなかったのですが、これは法改正により一部の会社では入社時に選べるようになっているらしいです。

従来、退職金制度というのは正社員の全員が加入する半強制的な仕組みで、そもそも加入しない(退職金をもらわない)という選択はありえませんでした。しかし、2001年10月に確定拠出年金(DC)、02年4月に確定給付企業年金という、新企業年金2法がスタートした際「加入の選択制」という概念が導入され、一部の会社では入社時に選べるようになっています。

新社会人、「退職金か前払いか?」と聞かれたときの選択: 日本経済新聞

教科書通りの回答をすると、所得税や住民税の非課税や退職所得控除が魅力的なので退職金の方がよさそうに見えます。

しかし、これは正しくない可能性があります。

私は小規模企業共済に加入するか検討したときにある結論にたどり着きました。

それは、所得税や住民税が非課税になるよりも米国株に投資した方が儲かる可能性が高い、という結論です。

もちろん、これは退職金の運用利率と米国株のリターンや運用期間にもよりますが、試しにちょっと計算してみてください。

例えば、退職金では10,000円で運用し、米国株では7,000円で運用(所得税20%/住民税10%引かれた額)すると仮定しましょう。

退職金の運用利率を2%と見積もり、米国株を7%と見積もります。(退職金の運用利率はざっくり)

これを30年複利運用します。

  • 退職金:10,000円→18,114円
  • 米国株:7,000円→53,286円

もちろん運用期間30年縛りにすると時間が経てば経つほど米国株の運用期間は減っていきますが、それでも退職金運用よりも儲かると思いました。

税金が気になる方は、上限まで積み立てNISAで運用すればだいぶ節税できるはずです。

このように、運用利率と運用期間によってパフォーマンスは変わってきますが、「退職金」の方が得だと思いこむのは危険で、自分でいろいろシミュレーションしてみることが大切だと思いました。

個人的には、「前払い」を選択して増えた給与を積立NISAで全米株インデックスとか全世界インデックスに突っ込んでおくのが正解と考えます。